クアラトレンガヌの街は、海あり博物館あり人が優しく料理もおいしい、実は居心地の良い街なんです。ただ、最初に泊まった「Ping Anchorage」があまりにひどかったので、前の記事がつい愚痴だけになってしまいました。

 

「バトゥブル ビーチ」は街から歩いて行けるビーチ。物静かでリラックスできます

到着日は荷物を置いて部屋で休む気にもなれず、街中からほど近いビーチ「バトゥブル ビーチ」(Pantai Batu Buruk)へ向かいました。ここはバスステーションからなら、歩いて15分以内(おそらく1km以内)、極悪宿から歩いても20分もかからず着きます。

ビーチまでの道中の街並み。ちなみに、前回の記事でも同じ写真を使っています
街から歩いて行けるビーチ「バトゥブル ビーチ」。のどかで落ち着けるよ

ビーチはとても広々としているのに、人がほとんどいない。もう夕方だからか泳いでいる人は見かけませんでした。波打ち際で子供たちが遊んでいる光景は平和そのもの。ビーチの脇には、いかにも居心地の良さそうなホテルがありました。
 
この日は宿のショックが大きく、しばらくビーチで一人ボーっと放心状態。しかも宿に戻ってからも、面倒なことが多い一日でした。
 

クアラトレンガヌのホテル事情

探してみると、クアラトレンガヌには比較的安い中級ホテルがそこら中にあります。バスステーションから「Ping Anchorage」に歩いて行く途中でも何軒か見つかる。そうした中級ホテルになぜ泊まらなかったのか・・・後悔しても仕方ありません。私は、バスステーションの向かい近くにあったホテル「DJ Citi Point」に宿替えを決める。宿泊料金はMYR79.0(2000円弱)と少々お高めの料金だが、2000円を出してもコスパの良さを感じました。部屋はまだ新しめで広く、ホットシャワーやWiFIを完備。そしてフロントのお姉さんが非常に優しかったのが最大のポイントです。ちなみにこの街、若い女性が優しいです!

私の泊まった「DJ Citi Point」外観と部屋の様子です

 

予約サイト掲載の、街中心部にある格安ドミトリ
【ホテル名】 【住所】
The Space Inn 12E,Jalan Engku Pengiran Anom 2
Suite 18 Boutique Hotel 1046,Kampung Cina (Next to 7-eleven)

この2つのゲストハウスは下記サイトから予約ができます。支払いは現地で、予約の際、クレジットカード情報は必要ありません。中~高級ホテルも、こちらのサイトで検索&予約ができます。



 

クアラトレンガヌの飯が美味く感じるのはなぜか?それは中華街があるから
ここはマレーシア半島東岸部最大のチャイナタウン。では、中華街の様子、どうぞご覧ください

マレー半島西岸部にはイスラム系マレー人の方々が多く居住しており、マレー東岸部のように華僑の方はあまり見かけません。したがってクアラルンプールやペナンのような巨大な中華タウンはないのですが、ここクアラトレンガヌは別。ただ、ここクアラトレンガヌの中華街は、珍しく(?)閑静です。ページトップの写真で紹介したように古い看板なども残り楽しめます。料理の写真は撮り忘れてしまいましたが、飲茶などもあり美味しかったです。
 

クアラトレンガヌの観光情報

実は、中華街の散策や歩いて行けるビーチでのんびりするのが、クアラトレンガヌでのおススメの過ごし方とも言えます。到着した翌日(6月27日)は「ドゥヨン島(Pulau Duyung)」と「ブキ プトゥリ(Bukit Puteri)」へ、6月28日はクアラトレンガヌを代表する観光スポット「トレンガヌ州博物館(Muzium Negeri Terengganu)」へ行きました。では、それぞれの観光記録をご覧ください。
 

「ドゥヨン島」は何もないのが魅力? 短時間の離島、ではなく川の中州へのショートトリップ
対岸の島(川の中州!)へ行くフェリー発着場の様子です

クアラトレンガヌのフェリー発着場は、バスステーションから西に10分も歩かない(おそらく300m~500m以内)場所にあります。街がこじんまりとしているから旅行者に必要な場所が凝縮していて大変歩きやすい。港に着くとたまたま「ドゥヨン島(Pulau Duyung)」へ向かう船が出発間際だったので、まったくどんな場所か見当がつかなかったが、とりあえず乗り込みました。う~ん、どこへ向かうことやら。

こんなフェリーに乗っていきます

料金の表示(片道MYR1.0~1.5、日本円で25円~32円)があるのですが、往復ともに料金を請求された記憶も記録もありません。う~ん、払ったはずだと思うけれど・・・。

ドゥヨン島、何もない場所です。子供がうるさいです。写真は唯一の観光地(?)「コタ ドゥヨン」

とりあえず、ドゥヨン島に着きました。何があるか判りません。子供たちから話しかけられますが、お互いコミュニケーションがなかなかとれません。とりあえず船着場から少々歩くと、唯一の観光地か「コタ ドゥヨン(Kota Lama Duyung)」の案内が出ていました。とにかく古い建物とのこと、子供たちに「コタドゥヨン、コタドゥヨン」と言うと、中の1人が「とにかくついてこい」という仕草でガイドを買って出てくれた。コタ ドゥヨン一見の価値は・・・ある人にはあると思います!
 

ブキ プトゥリは街を俯瞰するのにちょうどよい。最初に行くのがおススメかな

ドゥヨン島から戻り、もうしばらく街なかを歩きました。実は、クアラトレンガヌのフェリー発着場からほど近い場所に小高い丘があり、そこも(一応は)クアラトレンガヌでは有名なスポットということです。その名は・・・「ブキ プトゥリ(Bukit Puteri)」。

ブキ プトゥリに向かう途中、市場(Pasar Payang)に寄る

じつは、フェリー発着場~市場~ブキ プトゥリはいずれも至近な位置関係となります。このクアラトレンガヌは、私のような(交通費をなるべく払いたくない)散歩が大好きな旅行者にとっては、過ごしやすい街です。

ブキ プトゥリ(Bukit Puteri)に上ってみました

ここは、小高い丘に造られた要塞跡のようですね。残っている建物は、おそらく当時この地を治めていた提督の自宅跡なのでしょう。もう夕方だったこともあったのですが、入場券売り場のおじさんが「どうぞ入れ入れ」という仕草で入場料を徴収しませんでした。う~ん、親切だ~!
 

翌日は「トレンガヌ州博物館(Muzium Negeri Terengganu)」へ。ここは絶対におススメです!

この博物館、行く前はなめていた自分を叱りつけたい。とにかく巨大な博物館は、半日ではとても見切れない内容。KFCや中華街でゆったりマドロミ、島(中州)やビーチへ行くのも面倒だし…ということで博物館へ向かったが、そんな中途半端な気持ちを捨て、気合を入れて行くべき場所です。

博物館の概要

マレーシアに居住する様々な諸民族(”民族”という言葉は実はあまり使いたくない)のコレクションが秀逸です。とくに、それぞれの民族の家屋が原寸大で野外展示されている敷地は、歩き回るだけで疲れます。巨大な博物館本館には、各民族の紹介や工芸品の展示、宗教別の紹介、トレンガヌ州の紹介、マレーシアの歴史の紹介などが展示されています。
その他に、フィッシャーマン博物館や海洋博物館が併設。これだけの内容で入場料は、私の行った当時でMYR5.0(約125円)。割安でした。

博物館への行き方

バスステーションから、写真のようなバス(トローリーバスに似せたもの)に乗車します。このバスの料金はMYR1.0(約25円)と均一料金制をとっており、観光客に使いやすいのですが、難点はとにかく本数が少ないこと。時刻表は記録に残していませんが、当時2時間に1本くらいだったと記憶しています。

では、博物館を見ましょう。まずは、フィッシャーマン博物館&海洋博物館から

「フィッシャーマン博物館」はおそらくマレーの漁村の再現、「海洋博物館」は漁船などの野外展示場でした。少々肩透かしかな?でも、漁村の光景はなかなかフォトジェニックです。

本番は、マレー諸民族の家屋の再現

実は、私、建築物マニアでもあるのです。よく、観光イベントであるようなエスニック儀礼や舞踊は、本来なら祭礼などの特殊な機会でしかお目にかかれませんよね。そんな観光イベントよりも、日々の生活に根差した建築や料理などの方が私の関心を引きます。
これだけの原寸大での建築コレクションを持つ博物館ってやはり見応えがあります!しかも美しい!ここでは、一部の写真の掲載にとどめます。

巨大な博物館本館の内部は写真撮影禁止なのが残念

博物館本館は伝統建築をモデルにした建造物で、とにかく巨大でした。中の写真撮影が禁止されているため、実は、何が展示されていたか、ほとんど記憶に残っていません。残念!

クアラトレンガヌの紹介はこれで終わりですが、博物館からの帰路でイイことがありました

博物館と街を結ぶトローリー風バスの本数が少ないことは先述しましたが、博物館からの帰り、バスの待ち時間が1時間以上あることで途方に暮れる。「あ~こんな暑いところで、どうしようかな」とゾンビの如くフラツいていると、小さな食堂のお姉さんが「暑いから水でも飲んでいけ」とお誘いの声が。中に入ると、水ではなくジュースを、そのうちパンや魚と小麦を練った惣菜風のお菓子などをだしてくれました。お金のことが少々気になり精算を頼んだところ、「お代はいらないよ。バスのことを待っているのなら、もう少し休んでいけば」と言うではないですか。

うん、このクアラトレンガヌ、優しい街です。この平和な街にまた戻ってきたいと思いながら帰路に着きました。優しいお姉さんたちと、おいしかった名も知らぬ惣菜を載せ記事を閉じます。


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