メーホンソンを訪れる観光客の大きな目的は、「首長族」と呼ばれるカレン族系の支族パドゥン族の村を訪問することでしょう。私も実際そうでした。ただ、現在はチェンマイ郊外などにもパドゥン族の方々が集められた観光村がつくられたりして、メーホンソンまで、そのためにわざわざ訪れる意義は薄れてきているように思います・・・。
 
私は、ゲストハウスオーナーの提案に従い、メーホンソン郊外のバイクツアーに参加することにしました。バイクを運転するのはオーナーで、私はオーナーの後ろに座る、いわゆる2ケツってやつですね。コースを紹介すると、「Ban Huai Seau Tao(パドゥン族が暮らす村)→ Pha Sua(滝)→ Ban Rak Thai(中国国民党の残党が暮らす村)→ モン族やシャン族が暮らす村 → Phu Klon Country Club Health Mud Spa(プークロン温泉)」などを巡りました。ツアー料金は、村への入場料などを全て含めて1000バーツ。この料金が適正かどうかは判断できませんが、盛りだくさんな内容で大変楽しめたのは確かです。この距離をずっと走行してもらったゲストハウスオーナーに感謝。今回の記事では、Ban HUAI SEAU TAO(パドゥン族が暮らす村)を紹介します。
 

Ban Huai Seau Tao までは舗装されているが、なめてはいけない山道

ではバイクツアーに出発です。ゲストハウスから、Ban Huai Seau Tao までは15kmほど、バイクで30分程度の場所とのこと、意外と近いなと思っていました。
 

途中にはエレファントキャンプがありました。森の茂みからゾウさんが顔をのぞかせていて、まるで野生の象に遭遇したかのような写真が撮れました。
 

ここまで、山道とはいいながら緑の中のツーリングコースで、かなり気分が良かった。もうすぐ着くよと言われたとたん、なんだこの水溜まりは!ここを越えて行かないと目的地には到着できません。
 

ということで、パドゥン族の村に着きました。村の入口でチェックを済ませます

バイクを停めると、さっそくお土産屋が続いています。お姉さんが声をかけてきました。首に大きな真鍮の輪っかをつけた、いわゆる「首長族」の方ですね。お姉さんの頬を見ると「タナカ」と呼ばれる化粧品を施しており、ここがミャンマーにほど近く、国としてはタイですが、文化的にはミャンマーのものをかなり継承していることが判ります。また、白地を基調とした特徴的な衣装はカレン系支族であることを物語っていますが、Wikipediaによると、パドゥン族がカレン系支族であるかどうかは不明とのこと。
 

川を渡ります。いよいよパドゥン族の方々の集落に入って行くと思うと胸が高まります。
 

今回訪れた、Ban Huai Seau Tao の集落です。まっすぐな1列のメインストリート沿いに家々が立ち並んでおり、ほぼすべての家で布織物を作製・販売をしています。村への入村料に加え、布やそれ以外の土産物を観光客に販売することで、この村の維持・運営をしているものと思われます。
 

誇り高きパドゥン族の人々

今回の旅で出会ったパドゥン族の方々を写真で紹介します。ちなみに、パドゥン族の村落に観光客を呼び込むことに対して賛否両論があり、例えば英国BBC放送ではこうした観光政策を「人間動物園」という言葉で批判をしています。私が訪れたことがある中でも、チェンマイ近郊やミャンマーのタチレク近郊で見たパドゥン族の村落は、無理に移住させられた上に観光開発がなされたとの噂があります。しかし、このメーホンソン近郊にあるパドゥン族の村落は、私の目には「人間動物園」という印象はなく、出会った人の大半が自分たちの文化や出自に誇りをもっているように思えます。BBCの方こそが、特異な文化に対して偏見をもっているようにさえ感じました。
 

衣装の色が違いますよね。白い衣装は一般的に未婚の女性が着用するもので、結婚をすると青や赤など色つきの衣装を着ると言われています。
 

布を織っています。こうした手織りのストール、ステキですね。
 

 

彼女は、自らつくり上げた歌をCDに落とし販売をする、プロの歌手。彼女は弾き語りで歌ってくれましたが、確かなプロ根性を感じさせる素晴らしいものでした。
 
 
このツーリング旅行、まだまだ続きます。


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