ラオスの辺境部ムアンシンは周辺に少数民族の方々が多数生活しており、そうした集落を巡ろうと考えていました。ただ、この辺りは山々に囲まれている上、精細なマップなどは入手しておらず、徒歩や自転車で巡るのはかなり危険だと判断。そこで、マーケットにつめていたトゥクトゥクのお兄さんに相談、翌日お兄さんの案内で山岳民族の集落を訪れることにしました。

 

即席のトゥクトゥク・ツアー出発進行!

ムアンシンはとにかく小さな街です。見どころと言えば「マーケット」。モーニングマーケットで山岳民族の方たちのカラフルな衣装に目を奪われながらカワイイ動物たちが食用に買われていくのを見学、ナイトマーケットでは素朴な惣菜の品々を確かめた帰路、移動遊園地で遊ぶ子供たちを眺める・・・まぁ、これがムアンシンでの過ごし方ですね。
 
しかし、こんな日々を過ごすのに1人ではかなり退屈でした。そこで、朝市につめていたトゥクトゥクのお兄ちゃんに、少数民族の村を案内してと身振り手振りで相談したところ、こちらの意図を理解してもらえました(実は英語がかなり通じた!)。翌朝、ゲストハウスに迎えに来てもらうことで合意。
 
ちなみに料金ですが、1日トゥクトゥク・チャーター&ガイド代の金額は言い値で50ドル。それは少々高いんじゃないとディスカウントを申し出たが、「明日もし満足しなかったら、その分のお金は返す」と言い返される。お兄さん、それはかなり自信があるんだね・・・。まぁ50ドルの出費は大きいですが、あなたに任せますよ。
 

1)まず案内されたのはタイダム族の織物村

ムアンシンのマーケットを通り過ぎて、さほど離れていない場所でしょうか、最初に降ろされた村はタイダム族の村でした。タイダム族は織物で有名な山岳民族、ただ私の知識では「タイダム=黒タイ」の呼称の通り上下揃いの黒い民族衣装を連想していましたが。
 

若い娘さんが、出来上がった布を見せに来ました。この娘さん、朝市で見た方と同じデザインの衣装を着ています。この意匠は、おそらく未婚女性が着けるものなのでしょうか(と、私の推測)。
 

2)タイヌア族の集落:ラオラオ(蒸留酒)づくりの村

始めのタイダム族の村から10分ほど離れた村。写真に写るのトラクターもどきはバスターミナルで見た送迎用の車と同じ形です。この辺りの人達でルアンナムターに出向く人が多いのかな?
 

こちらで作っているものを飲ませてもらいました。うっ、これはラオラオだなとすぐに判りました。蒸留酒ですが、私にとっては日本酒や焼酎の方がよほど飲みやすいです。
 

家の軒先には、たくさんのトウモロコシが吊るされ干されています。
 

村の売店。赤ちゃんはお母さんに抱っこされて、うれしそうですね。
 

3)タイヌア族の集落:麺づくりの村

しばらくトゥトゥクに乗り疲れてきた頃に着いた村は、やはりタイヌア族の集落とのこと。
 

こちらの村は、そうめん作りを生業としている村ですね。
 

若い男性たちが竹を切り出して作業をしている。何をしているのか尋ねたところ、家を新築するための柱をつくっているそうです。さすがですね。
 

こちらの仏教寺院 兼 学校でしょうか、アメリカNPOの方が建てたとの表示が。
 

サプライズの昼食タイム

村を出発後しばらく走った山道の道中、誰もいない小屋が見える一角でお兄さんが「ランチタ~イム」と私に声をかけました。え、こんなところに食堂もないし、どうやって食事をとるのと疑問に思いましたが・・・なんと、お兄さんが手製のランチを用意してくれていたのでした。これはサプライズです!食事内容は鶏肉と野菜が中心のメニュー、おいしかったです~。
 

4)かなり大きな仏教寺院(シエントゥンストゥパ)

この仏教寺院の名称は、お兄さんの発音を僕が写し取ったもの。天井からの垂れ幕は、なぜかチベット仏教寺院を連想させました。
 

5)ヤオ族の集落

もうだいぶ奥地まで来ました。次に着いた村では、あの特徴的な衣装が見える・・・そう、ヤオ族の方たちの集落です。年配女性たちの大半は、赤い襟の暖かそうな上着を着ています。
 

男性たちはと言うと、うん、水タバコを嗜んでいますね。東南アジアの山岳地帯ではよく見る光景です。
 

6)アカ族の集落

さすがに私も疲れてきました。お兄さんに「十分堪能したよ、そろそろ戻ろう」と伝えたところ、この村だけは行きたいということで立ち寄った村。実はお兄さんの友人が住んでいるようで、そのお宅に上がりお茶をご馳走になりました(写真は恥ずかしがって撮られるのを嫌がっていたので掲載しません)。
 
実はこの友人の方、数日後に結婚式を行うとのこと、おめでたいですね!私にも出席してくれと言われましたが、さすがにムアンシンにそこまで滞在しません。丁重にお断りをしましたが、せっかくの貴重な機会を逃してしまい残念です。
 

ゲストハウスに戻るまでがツアー。またお兄さんのツアーに参加してもイイかな

村を発ちゲストハウスまでは遠かったです。まさに朝から晩まで1日使ったツアーとなりました。ゲストハウスに到着し、お兄さんには最初の言い値通り50ドルを渡したところ、大変喜んでいた。手製のランチまで用意してもらい、最後には結婚式のお誘いを受ける・・・追加でチップを数ドル渡そうとしたところ、いらないよと返された。お兄さん、あなた素敵だね。


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