以前、1990年代にブロモ山を訪問した記録を報告しましたが、20年後に再訪した今回のブロモ山はその美しい姿を全く変えずに私の眼の前に現れました。

これはチェモロラワンの集落から見たブロモ山(テンガー・カルデラ)を写したものですが、夕方に近い時間ということもあり雲が出てしまい美しさは半減!?まぁこの光景だけでも十二分に満足できます。ただ、ブロモに来たからにはサンライズを見ないわけにはいきません。サンライズツアーは翌日の深夜に出発するため、仮眠をとり翌日に向けての英気を養います。
 

深夜のブロモ山周辺はとにかく寒い!真冬の東京並みに寒いです

チェモロラワンの集落は標高2100mの高地にあるため、赤道間近の熱帯にあるといいながら、かなり寒いです。前日に集落をうろついた際に見た村人の多くは、分厚いショールを身にまとっています。ちなみに、前回の記事でも紹介した写真を再掲しますね。

昼でもこの状態なのだから深夜は・・・寒い、寒すぎる!氷は張っていなかったと思うから気温0度を下回るまではなっていませんが、風が吹いていることもあり体感気温は氷点下です。手持ちのセーターやパーカーでは対応できないため、夜寝る前にゲストハウスでコートを借りてしまいました。
 

いよいよサンライズツアーのスタートです

前日からの移動に疲れ果て熟睡をしていた私、深夜3:00を過ぎた頃でしょうか突然どんどんとドアを叩く音に起こされる。ブロモ山のサンライズツアーは深夜3:30~4:00頃に出発します。始めは寝ぼけていましたが、外の寒さに震えるうちに目が覚めました。

小型のジープで出発進行!上の写真は夜が明けた後に撮影したものですが、サンライズ鑑賞エリアの近くには何台ものジープが停車しているため、どの車に乗ってきたか番号をしっかりチェックしておきましょう。とにかくこれほど多くの人達がブロモ山に来ていることに驚きます。
 

ジープに1時間以上乗ったでしょうか、到着した場所にはまだ深夜にもかかわらず多くの先客たちがご来光を待っていました。
 

これが私の見た、ブロモ山のサンライズです

着いたとき辺りは真っ暗だと言いながら、20分ほど待っていると徐々に空が白みだしてきます。そしてブロモ山を中心としたカルデラ(テンガー・カルデラ)もはっきりと見えてくる。ちなみに見えている山を紹介すると、手前にあるのはバトー山スコリア丘で、その左で噴煙を吐いているのがブロモ山です。奥にはジャワ島の最高峰スメル山(3676m)が眺められますね。
 

だいぶ明るくなってきました。どうやら日が昇るのはブロモ山やカルデラ部からではないようです。雲が多いためか太陽が顔を出す瞬間は見られませんでした。
 

少々別の場所に移ります。すでに深夜ではなく、早朝のブロモ山を撮影。朝の柔らかい光に照らされたバトー山やブロモ山の光景は、まさに息をのむ美しさです。
 

カルデラに降り立ち、ブロモ山登山にチャレンジ

再びジープに乗り込み、今度はブロモ山のカルデラ内を目指します。

カルデラ内まで直接ジープで乗りつけたことに少々驚きます。20年前は、ここまで車で来られなかったため、チェモロラワンから歩くか馬に乗ることでしか降り立てませんでした。
 

先ほどは遠くから眺めて見たバトー山とブロモ山、近くで見ると案外背が低いものです。
 

カルデラ内にはヒンドゥー寺院がそびえています。方角によってバトー山やブロモ山をバックにする霊験あらたかな寺院ですね。実は20年前に訪問した時には、ここにヒンドゥー寺院が建っていたかどうか記憶にない。もしかしたらこの寺院、つい最近に建てられたものかもしれません。
 

車を降りてからブロモ山の麓まではすぐの道のり、平坦なため歩くのは非常にラクです。20年前はこのカルデラ内を探索するのにも馬に乗っていた方が多かったのですが・・・今や、馬引きの方たちは手持無沙汰の状態。誰かが馬を借りてあげないと、テンガル族の”乗馬文化”が消滅してしまう気がします。
 

いよいよ本格的なブロモ登山・・・といっても長い階段を上って行くだけ。非常にラクな登山です。
 

麓から15分ほど階段を上り、いよいよ山頂に着きました!噴煙を上げる火口の様子が間近に見られ、少々怖い気がする。こうした一見危険な場所に立つと、一瞬飛び降りたくなる衝動をおぼえるのは私だけではないような気がします。
 

サンライズツアー、安い料金の割にとても楽しめました。ゲストハウスまで戻った後は朝食タイム。安いゲストハウス料金に含まれた朝食なので、さほど期待してはいけませんね。


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