ラオス南部の地方都市サワンナケートはタイやベトナムにほど近く、国境間貿易や交通の要所として近年発展を遂げてきた街・・・と言えばあたかもビルが立ち並ぶ都会を連想しますが、そんな訳がありません!だってラオスですよ、首都ビエンチャンでさえ高層ビルが立ち並ぶ摩天楼とは程遠く、カンボジアのプノンペンやベトナムの都市と比べて遥かに垢ぬけない街だというのに、ここはサワンナケート。当然ビルなどは見当たらず、大通り(Ratsavongseuk Rd)を除けばクルマもさほど走っていない田舎街。街なかに観光スポットは・・・コメントを差し控えます。

 
私は2014年11月に初めてサワンナケートに立ち寄ったが、何もないはずの田舎街のはずが、なぜかとても気に入ってしまい、これまで6~7回は訪れることになる。このブログでも、2019年6月に紹介しているが、再度登場、この街の魅力についてお伝えします。
 

いきなりの本題。サワンナケート、食の魅力

以前の記事でタイ・ムクダハンから公共バスで行く方法や、サワンナケート市街地で唯一の観光資源「聖テレサ教会」や「ワットサヤプーン」は紹介しているので、今回はそうした観光情報は省略!食の話しとメコン川に話題を絞ります。ところで、サワンナケートでおいしい食事&居心地の良い空間を求めるのなら、バスターミナルに着いたら1.5kmほど離れた旧市街(聖テレサ教会の周辺)に移動しましょう。ちなみにバスターミナル周辺は巨大市場を中心とした新興商業地。騒々しいだけで情緒は全くなく、気の利いた飲食店も見当たらない。もう一度言います、聖テレサ教会周辺のゲストハウスに宿をとり、街歩きを楽しみましょう。
 

街なかの小汚い食堂&屋台で舌鼓、こんなウマい朝食は日本でも食べられない!

聖テレサ教会周辺に宿(例えば Souannavong Guest House)をとったら街歩きを開始、この辺りの飲食店や屋台を探すのに地図など必要ありません。思いつくまま適当に歩けば、お気に入りの場所にたどり着くことができるはず。ちなみに、このゲストハウス(Souannavong Guest House)には気の良いご年配の男性がかなりの高確率で滞在しており、話しかければ相当ディープな情報まで日本語で教えてくれるでしょう。
 
では、サワンナケートの朝食事情から・・・

バックパッカーの方ならこうした食堂に入るのは抵抗ないよね。というか、こうした店にこそ目当ての料理が見つかるものです。店頭で麺と食材を指さしで注文をすると、ワンタン+水餃子が入った麺(ラーメン風の麺=ミーナム)が出来上がりました。一口すすると・・・ウマ~い!仮に日本で近いものを経験しようとすれば、年季の入った評判の街中華で食べるワンタン麺でしょうか。餃子のプリプリ・ツルツル感は香港の蝦ワンタン麺を連想してください。う~ん、具材の濃厚な肉々しさがあまりに旨く後をひく。添えられた香草をつまみながら、口内は旨味→サッパリ→旨味→サッパリの繰り返し、まさに至福の循環が襲いかかる。ちなみに、この麺食堂は夜まで営業しているので、夜の軽食にもうってつけです。
 

これはサワンナケートの隠れた名物粥。ご存知、鶏ベースのお粥(カオピヤックカオ)はそれ自体、癖になる美味しさですが、この粥は具材に何と臓物を使っている!実はタイ・カラシンでも臓物の粥を食べたが、それと比べ遥かにサッパリとしており、肉の臭みも感じられない。おそらく朝にさばいたばかりの肉を使っているのでしょう。最高じゃ!
 

朝だけ食べられる絶品グルメの最高峰は、このフランスパンを用いたサンドイッチ(カオチーパーテ)。ベトナム屋台でお馴染みのバインミーとほぼ同じものですが、こちらの方が具材が多い!焼き豚、肉そぼろ、茹で卵、パクチー、大根などのナマスなどを挟んだパンにチリソース&肉醤油ソースがかけられたパン。今、東京の空でこれを思い出しただけで、う~悶えてくる!再び、このパンを食わずして死ねないぜ!
 

サワンナケートでの昼食は、ステキな洋食とデザートが待っている

蒸し暑いラオス南部の気候、ランチはエアコンが効いた居心地の良いスペースで、ゆったりと読書や旅の計画を練ることにします。
 

ここはおそらく『地球の歩き方』にも掲載されている有名店「リンズ カフェ」です。日本のNPOがプロデュースした店は、オモテナシの心を感じさせるホスピタリティ、調度品も(この田舎街にしては)素晴らしく居心地が良い。ブックスタンドには『地球の歩き方』や『Lonely Planet』を始めとした東南アジア各地のガイドブックや日本語書籍が置かれており、旅の計画を練るにもちょうど良いお店。しかも(当然だが)とにかく味が良い!一通りの食事をとった後、マンゴーやパパイヤなどのフルーツジュースと店頭で陳列されたケーキを選べば、もう至福の時。バタークリームを用いたケーキは子供の頃の懐かしい味だが、特記すべきはこの巨大なチョコレートケーキ!ラオスって実は知られざるカカオの生産地だが、もともとNPOがプロデュースしたお店、地物のカカオをフンダンに使ったケーキは日本で味わうモノよりクオリティーが高いはず。スバラシイですよ!
 

ここも旧市街のランドマーク「カフェ シェブーン」。ペンギンの置物がとにかくカワイイ。ただ、こちらはリンズカフェなどと比べても料金は高め、毎日通い詰めるほど私は裕福ではありません(実は1回した入ったことがない!)。しかも他の日本人と一緒に入ったため、話しに興じてしまい、ピザを食べたはずだが味はほとんど覚えていません。
 

夕食:メコン川の夕陽を肴にビールを飲めば最高に贅沢な時間が待っている

暑い日中をカフェでやり過ごし、外へ出るといつの間に夕方、一日で最高の時を迎えようとします。メコンの川べりへ移動を開始すると、おいしそうな焼鳥の匂いが立ち込めていました。
 

見ると、まだ幼い子が慣れた手つきで鶏(ピンカイ)を焼いていました。何本か買い口に運ぶと、ウマい・ウマすぎる(埼玉銘菓、十万石饅頭のノリ)!ビールを飲み始める前にすでにノックダウン気味か。
 

川べりには人が集まり、思い思いに食事をとっている。日没ショーまではまだ時間があり、腹ごしらえのため本格的な夕食を買い込み、近くのコーヒー屋台でディナー。実は、こんな食事も絶品です。
 

ショータイムがいよいよ始まりました。私に文才を求めるのは酷な話しなので、この夕暮れ時の美しさを言葉で描写することはできません。ただ、私がメコン沿いの街を好んでまわるのは、この乾季の夕暮れ時を体験したいから。ラオスなら、サワンナケートとシーパンドンで見る夕陽の美しさは・・・皆さんぜひ行ってみてください。
 

夕陽と一緒に飲むビール、しかもここはビアラオで決まりです。今日も一日ステキな日を過ごしたなと反芻しながらビールを流し込む瞬間は、この上もない幸せを実感できる時。私のサワンナケート愛もクライマックスだぜ!
(お断り:以前のサワンナケートに関する記事と同じ写真を多く使用しています)


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