カンポットからトゥクトゥクで訪れたケップは、シハヌークビルよりよほど美しいビーチに加え、蟹の魅力につい惹かれてしまう。カンボジアのビザ滞在期限までカンポットでゆっくり腰を落ち着けようと考えていたが、急遽、翌日にはチェックアウトしケップ行きのバスに乗り込みます。
 

行き当たりばったりの旅、泊ったゲストハウスはビーチからは遠いがサービスは良し

しかし、いくらトゥクトゥクツアーで立ち寄り気に入ったからと言って、翌日に向かうのはチョット・・・と思う方も最近は多いかもしれません。たとえカンボジアやベトナムでも、今やホテル予約サイトを使い事前にブッキングしておくのが当たり前。土地勘のない知らない街、しかもガイドブックや地図も持っていないのに・・・ってこれは一昔前のバックパッカーなら当然の旅行スタイル。確かに長距離バスで着いた先や夜に到着する街なら私もホテル予約サイトを利用しますが、外が明るい時間に到着、しかもバスで30分の場所なら、仮にゲストハウスが見つからなければ元の街(カンポット)に戻れば良いだけ。まぁ気楽に宿を探そうと意気込むが・・・。

で、泊った先はVisal Sak(1泊6ドル)というゲストハウス。実はバスに乗り合わせたオーストリア人が、ここに泊まるんだと言ってケップ到着の直前で降りる…だけならイイのですが、他の席に座っていた西洋人も3~4人ほどゾロゾロ降りる。私もつられて降りてしまいました。ご覧の通り部屋はシンプルそのもので可も不可もなしだが清潔な点が気に入ったうえ、スタッフの愛想も良く、他の場所を検討もせずにチェックイン。プラス朝食内容がマアいいかな。
しかし欠点は海から700~800mほど離れていること、と言うか、この場所が海から離れていること自体を知らなかった。毎日、浜辺散策や買い物のたびに自転車を使うハメになる(アホだね~!)。
 

ただね、浜辺から離れているからと言って悪いことだけではない。宿の近くでなぜか荷物を担いだゾウがうろついていた。砂埃が舞う炎天の下を歩かされるゾウの身の上を想像すれば……涙が一筋ほほを伝う(わけはない!)
 

なにはともあれ、まずはクラブマーケットへ。おいしい海産物を前にヨダレが・・・

宿からは自転車で5分、歩けば10分強の場所に、前日訪れたクラブマーケットがあります。

これはね、前日も見た蟹ですよ、カニ!前日中にキャッシングをしたのでお金は十分、ランチはカニで決めます(予算は10ドル)。カニを目の前にし、写真を撮る前に即座にむしゃぶりついてしまう。大体ねぇ山ほどのカニを食べるって生涯で何回あったんだよと我が身を反芻し感激する。確かにタラバやズワイの味を期待してはいけないが、ワタリガニでもカニはカニ、塩ゆで以外にニンニク&塩コショウで味付けしてもらったものが旨い!う~ん、幸福のひとときでした。
 
ちなみに、このマーケットではカニ以外にもオイシイ海産物がそこら中に見つかる。ケップ滞在中のランチ&ディナーは毎回、このマーケットに足を運びました。それらの食事を紹介。

こちらは炭火焼のアジ&サバとイカ。ちなみに値段ですが、アジや小ぶりのサバが3匹程度で1ドル、イカは0.5ドル程度。カニに10ドルを出す私ってお金持ち~!
 

栄養バランスを考慮したバジェットランチなら、このメニューかな。魚のすり身を炭火で焼いた、まさにサツマアゲをメインにナマス状の野菜とご飯、ドリンクにサトウキビジュース、デザートにマンゴーをつけて1ドル強(5000~6000リエル)。
 

ケップの浜辺探索、すなわちよく判らないオブジェを巡る旅

カンボジアの街角で飾られることが多いオブジェ。シェムリアップなどでは神様の彫像であることが多く、素人目にも何か理解できるが、カンボジア南部まで来ると、なぜそれが飾られているのか理解不能なものも多い。

クラブマーケットの脇に立つ、おそらくは地元の偉人の像。ネットを検索すれば彼の素性が判るのでしょうが、ネタバラシもつまらないので、ここは謎の人物として記載。海の街ケップのはずが、弓矢を持つ彼の姿は一見したところ”山の民”……う~ん、謎です。
 

美しいビーチを臨む高台には、打ち捨てられた洋館が何軒か建つ。フランス植民地時代に別荘として建てられた跡でしょうか。
 

クラブマーケットから浜辺沿いに自転車を20分ほど漕いだでしょうか、謎の人魚像が海を背にして建つ。女性像だが色気が全くないね(アンコールワットなどの女性レリーフと比べれば一目瞭然)。土産物売りが風呂敷を広げるが、そもそも観光客がほとんどいない中で商売になるのかどうかは疑問。
 

でた~海中の巨大蟹に歓迎されました!安っぽいカニの彫像に思いっきり萌え!しかもツッコミどころは垂れ幕の年号、前の年をいまだに引っ張るなと言いたい。
 

イルカたちよ、ケップは確かにイイ場所だとは思うが「the most beautiful bay in the world」は誇大表現が過ぎるんじゃないかな。しかも”Inthe”とスペースなしで作ってしまったのは……日本の業者なら作成し直しです。
 

ケップの夕陽、水平線に沈む姿は感涙モノ?

浜辺の一日を締めくくるスペクタクルショーは、やはり日没のあの光景です。

例の謎人物の彫像は絶好の夕陽鑑賞スポット、地元の子供たちが集まってくる。
 

水平線に沈む夕陽と言っても、実際には雲や島影に邪魔され水平線のかなたに陽が落ちる光景など、めったに見れるものではない。ところがね、この日は本当に水平線に消えていく夕陽を目の当たりにする。こんな時に想像するのは、日本で生活をする学生時代や社会人時代の友人たちです。彼らがおくる「安定の土台に守られた社畜生活」とは逆張り人生の私。幸福の判断基準は個々それぞれに異なるため一概には言えないが、あ~旅生活ってイイな!→→追記:2019年10月現在、高齢義母の介護をしており旅からは一時遠ざかる。まぁ東京暮らしも旅生活の一環とポジティブに捉えています。


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