ラクサ、それはサバやエビなど海産物から出汁をとったスープにココナッツやチリ、タマリンド等を加えた麺料理。この刺激的な味は、マレーシアやシンガポールでは一般的に食されていますが、日本ではほとんど味わえない味です。あ~、ラクサ・・・恋しいぜ!なんで、このラクサ(とくにペナンラクサ)、日本で食べられないの~!と発狂しそうです。

(この2枚の写真はWikipediaから転載)
 

ラクサってどんな麺料理?
まずは、「ニョニャ料理」と呼ばれる料理の、文化的背景からお話しします

マレーシアを始めとした東南アジアには、中華系移民の末裔の方が多く居住しており、彼らは「プラナカン」と呼ばれています。こうしたプラナカンの方は、例えばマレー半島においては、中華的なカルチャーとマレー的なカルチャーが合わさっていき、独特な文化が生みました。この、「独特な文化」は一般的に「プラナカン文化」と呼ばれ、マラッカやペナン島のジョージタウンでとくに色濃く残り、世界遺産にも指定されています。また、私の既に公開している「アジア旅日記:マレーシア1」でも詳しく紹介しています。
 
プラナカンが作り出した独特な文化は、料理でも見られ、プラナカンの女性を意味する「ニョニャ」という言葉をとり「ニョニャ料理」と呼ばれています。この「ニョニャ料理」は、例えば中華料理のメニューなのに、味のベースはマレー系という、かなり不思議な料理が多く、「ラクサ」もそのうちの1つと言えます。
 

ラクサの特長。ここではペナンラクサについて紹介します

では、ラクサの大きな特長について見ていきましょう・・・

■マレー系住民はムスリム(イスラム教)の方が多く、一般に豚肉は食べられていません。そこで、ラクサには豚肉など肉の出汁は使われていません。その代わり、サバなどの青魚やエビが出汁として使われています。
■スープは、チリがふんだんに使われています。また、タマリンドやライムなどの柑橘を多用し、酸味を効かせた味が特長となっています。
■麺は、米粉を使った米粉麺が使われています。

これが「ペナンラクサ」ですが、実はボルネオ島のサラワク地方では別の種類ともいえるラクサが食べられています。その特長は、ココナッツミルクと鶏出汁がベースで、辛みや酸味はペナンラクサと比べるとかなり弱く、日本でよく食べられる「エスニック味の汁麺」に近いのは「サラワク地方のラクサ」だと思います。
 

では、私の好きな「ペナンラクサ」。写真付きで紹介します

まずは、私が好きで、ジョージタウンに行くたびに食べているラクサ。左(上)は、既出記事で紹介した「プラウンヌードル」(蝦麺)ですが、これもエビでダシをとったペナンラクサです。2017年秋時点の値段はMYR4.0(約100円)と安いです。
右(下)は、サバでダシをとったペナンラクサ。同じ場所にある別の屋台食堂で食べましたが、単に「ラクサ」と言うと、こちらのサバだしラクサが出てきました。
 
このプラウンヌードルなどを始めとした、おススメのラクサが食べられる場所を紹介します。
店名:888 Hokkien Mee
住所:67-A, Lebuh Presgrave, George Town
ジョージタウンのランドマーク「コムタ」は、ジョージタウンで一番目立つ建物で、迷うことはなないでしょう。ここから、「Lebuh Mcnair」通りを歩き、100mくらい、まぁ5分も歩きません。店名はおそらく誰も知らないと思いますが、この通り沿いでおいしそうなニオイを漂わせた屋台スタンドです。あぁ、食べに行きたい!
 
この他に私がおススメするラクサは、マレーシアでおなじみのコーヒーチェーン「Old Town White Coffee」で出しているものです。こちらのコーヒーチェーンはマレーシア全土にあるので、クアラルンプールやジョホールバルなど他の都市にいても食べることができます。リンクのページを開いていただければ、こちらのコーヒーチェーンのホームページ(英語)につながります。ページから「A la Carte Menu」(アラカルトメニュー)を見ていただけると、「OLDTOWN Asam Laksa」というメニューがあるので、どうぞご覧ください。値段は、2017年秋現在で平日ランチ価格がドリンク込みでMYR9.3(税抜き)、税込みでもMYR10.0以内です(本来お釣りがあるのですが、小銭が細かくなるのでくれない時が多い)。

アジアのおススメ食べ物情報、これからも掲載していきますね。東京でおいしいラクサが食べられる店をご存知の方、どうぞ書き込みをよろしくお願いします。(教えていただけたら薄謝を進呈したい気分です)


<スポンサーリンク>