先日11月5日から11月8日まで、私と伴侶、伴侶の母(つまり義母ですね)の3名で神奈川県の三浦半島を旅行しました。義母は現在90歳代半ば、足が不自由で車イスを使った生活をしています。
 
義母は食道楽で、以前からおいしい地物の「寿司・ウナギ・ウニ」が食べたいと言っていましたが、今回はどうしてもおいしい「マグロ」が食べたいと言い出す。マグロの産地と言えば、真っ先に思い浮かぶのは青森県下北半島の大間!しかし、乗用車(タクシー)に乗り移ることさえ困難な義母が大間まで行くのはさすがに非現実的なので、今回、神奈川県の三浦半島へ赴き、三崎マグロを堪能しようと考えました。移動の足は電車とバスのみ・・・この旅行、どうなることやら。
 

旅のスタートは京浜急行から

京浜急行には横浜から三浦海岸まで乗車しました。さて、こちらの京浜急行、車イスでの乗車は・・・GOOD!!駅員の方々の対応はとても良く、乗車列車や乗降位置の案内は適切なものでした。また車内には車イス対応の広いスペースがあり、(空いていたこともあり)快適に過ごすとこができました。ちなみに、三浦海岸の駅ではキャラクター「けいきゅん」の写真ボード付き自動販売機がありました。かわいいですね。
 

三浦海岸を散策します

三浦海岸駅から海岸のビーチまでは500m弱、普通の人なら5分から10分で歩く道のりでしょう。ただ、私たち3名は”普通の旅行者”ではないのです。この間の道は当然舗装され、足腰に問題がない健常者の方なら何の問題を感じることなく歩けるでしょう。ただ、車イスを押してみて初めて分かるのですが、舗装の路面はところどころガタガタになっている上、家・店舗と車道の間にある歩道では車の出入りのため、かなりきつい傾斜がかかっている。実は、この傾斜がクセモノでして・・・、歩道を横切る傾斜はどこの歩道でも見られますが、これを車イスで通過するのはかなりキツイのです。
 
仕方がないので、歩道で車イスを押すのは断念、車道に出ることにしました。平日で車の走行量がさほど多くなかったため、車道を車イスが走行するのはとくに問題はありませんでしたが、これが休日ならそうはいきませんね。
 

三浦海岸で地物の魚を堪能する

三浦海岸では「漁火亭」に入店。入口が狭く見え車イスで入るのに始め躊躇ってしまう。一拍おいて伴侶が扉を開き「車イスで入れますか」と尋ねたところ、快く招き入れていただきました。ありがとうございます。
 

私たち3名はそれぞれ別々の定食を注文。刺身定食、フライ定食、焼魚定食はいずれも850円・・・格安です!私と伴侶はご飯をサザエご飯に変更(50円追加)、義母は歯も悪いため貝などの硬いものは食べられません。
 
写真を見ての通り、マグロ・ブリ・カンパチ・アジ・カマス・イカ……いろいろな魚を堪能しました。地物で新鮮なためか歯ごたえがありプリプリの食感、味ともにおいしかったです。ごちそうさま!
 

三崎港の探索・・・愚痴ばかりになるため詳細には報告できません

2日目は三崎港へ行き、今回の旅のメイン「三崎のマグロ」を食しに行きました。キレイな朝焼けが見られたため絶好調と思ったのも束の間、朝のニュースでは雨の予報。まぁ、一抹の不安がよぎります。
 
三浦海岸駅から三崎港までは京急バスに乗車。なんとか問題なく乗降することができました。さすが京急!
 
三崎港に到着。アスファルト舗装の道は相変わらずガタガタですが、もうそれは慣れました。比較的平坦なため、三浦海岸周辺よりも歩きやすかったです。近隣を散策するうち、そろそろランチタイムです。まず1軒目・・・店はやや狭く、無理に入店をしたら他の人の迷惑になりかねないため当然のこと断念しました。
 
2軒目にあたった店は口コミサイト「食べログ」で評判らしいのですが、平日・シーズンオフのためか店内は空いていました。車イスで入店できるかどうか伺ったところ、いかにも面倒くさそうな表情で迎え入れてくれる。まぁ、こうした対応はよくあることで慣れていますし、車イスで入店するために座席を用意するのは実際に面倒なことです。マグロ尽くしの注文をし義母を喜ばせようとしましたが・・・、ここで不平不満を書くのは止めておきます。味の好みは十人十色、人それぞれ違いますもんね。ただ、三崎を旅行するのはマグロを期待してのこと、それを裏切ることは観光地として命取りになりますよ。しかも、はっきり言って観光地価格のためか、値付けが高い。
 
雨は断続的に強く降る。タクシーでホテルまで戻ることも考えましたが、義母を抱えて車に乗り込むのはやはり面倒です。しばらく食堂にいるうち、バスの出発時間にタイミング良く雨がやんでいたため、再びバスに乗車しました。
 
 
昨今、都市部ではバリアフリーがかなり浸透し、外出時に困難を感じることは少なくなってきたことを実感していました。しかし、都内を離れるとこうした認識が甘かったとたびたび思ってしまう。障害を持つものや高齢者が健常者と一緒に旅を楽しめる、そんな社会が実現するのはいつのことでしょうか。では、次回は横須賀市内を探索します。


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