スペイン旅行記もいよいよ大詰め、最後の締めは、私の大好きな画家サルバドール・ダリを求め歩いた記録です。先のガウディでも触れましたが、私は19世紀後半から20世紀半ばにかけての近現代の建築・美術が大好きなのです。世紀をまたいでの退廃的な美しさは、それまでの宗教画や印象派などの絵画にはない、エロ・グロを織り交ぜながらも、本能や本心に忠実ながら写実的・耽美的・幻想的な芸術を作り出していったと私は考えています。ダリの世界観を心ゆくまで堪能できるなんて、すごく、シ・ア・ワ・セ!

(上記2枚の写真は私の撮影したものではありません。ダリ肖像写真と代表作「記憶の固執」)
 

ソフィア王妃芸術センターのサルバドール・ダリ

今回の記事のメインは、バルセロナ郊外の街フィゲラスにある「ダリ美術館」の訪問記ですが、その前にプロローグを。マドリッド滞在中に美術館「ソフィア王妃芸術センター」を訪問しました。マドリッドの美術館と言えば「プラド美術館」という声が大多数だと思いますが、私の場合、モダーンが大好きなのです。この「ソフィア王妃芸術センター」には、ピカソの代表作「ゲルニカ」の展示であまりにも有名ですが、ダリ作品も数多く展示されています。

私たちが行ったときは夕方だったこともあるのでしょうか、ガラガラ(「ゲルニカ」の前だけは相当の人だかりでしたが・・・)。展示がゆっくり見られて非常に満足度が高し!この美術館、ピカソやダリ以外に、ジョアン・ミロやファン・グリスといった、シュールレアリストの巨匠たちの絵画のコレクションが充実!もう、興奮しっぱなしです。
 

では、ダリ作品をいくつか紹介

作品のタイトルは伏せておきます。原題はスペイン語のため、日本語表記によるタイトルが確立していないからです。そもそも、絵画から受けるインスピレーションは個々人で異なるはず、下手に私が訳したタイトルで先入観を植え付けるのはやめておきます。ダリらしい幻想的なエロスに対し、あまりにも対照的な、窓辺にたたずむ清潔感に溢れた少女の姿は、感動すら覚えます。
 

いよいよフィゲラスにある「ダリ美術館」へ
ダリ美術館 基本情報

こちらの公式ホームページをご覧いただければ、開館時間・開館日・入場料金の確認や、チケット予約までできます。

  • バルセロナからの行き方:スペイン国鉄RENFEでフィゲラス(FIGUERES)に向かうのが一般的でしょう。各駅停車(REGIONAL)で2時間半前後、快速列車(MD)で2時間弱で着きます。運賃は、REGIONALが12ユーロ、MDが16ユーロ。詳しい時刻表などは、RENFEホームページをご覧ください。
  • 開館日や開館時間は、かなり細分化されているので、詳細は公式ホームページをご覧いただいた方がよいでしょう。大雑把に言えば、月曜日は休館が多く、開館時間は10:30~18:00で共通して開いていますが、夏季期間は開館時間・閉館時間とも延長されます。
  • 入場料金は14ユーロで、ダリ宝石館の入場料も含まれています。
ダリ美術館の展示はどれも強烈なインパクト!

私このオブジェが大好きなのです。醜悪な姿の女性が、車の上に裸でヒモに繋がれている。とにかく、醜い上にSMチックの倒錯した世界。私個人の解釈ですが、ぶっくりと太り醜い姿を晒した現代資本主義社会に対する強烈なアンチテーゼでしょうか。
 

これは、あまりにも有名なマリリンモンローのオマージュ。うん、ステキです。
 

醜悪ですが、ユーモラスで憎めないです。ちなみに、このキャンバス、巨大です。
 

古代ギリシャの大人、いや~んバカって加藤茶の世界です。
 

キリストさん、あなた女性だったんですか!?お乳を出さないでくださいよ!
 
 
ダリ美術館は、この他にも様々な仕掛けがあり、いきなり驚かされます。このブログで紹介するにはあまりにも・・・まぁ、無難なものをピックアップしたつもりです。うん、すごくおもしろかった!
 
今回で、「世界旅行記.スペイン編」の更新は終了します。次回の世界旅行記では、中国・新疆ウイグル自治区を旅行した記録「ウイグル編」がスタートします。どうぞお楽しみ(?)に。


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