ウイグル旅行記は、今回で最終回。最後の締めは、私が本当に美味しい!と思ったウイグル料理を紹介します。ウイグル料理は基本的にトゥルク(トルコ)系の食文化をベースとし、近隣のウズベク人やカザフ人とかなり共通した料理となっています。昨今は日本でも食べられるようになりましたが、僕の場合、この本場のウイグル料理を食べることをだけを目的にウイグルに訪問したいくらい、お気に入りの料理です。

 

ウイグル料理ってどんな料理?wikipediaを参照しながら解説
特長1.ハラール食材を用いる。当然、豚肉は使わない

ウイグル族は基本的にムスリムのため、必ずハラール食材を用います。肉は羊肉が基本ですが、鶏や牛もよく食べるそうです。主食は小麦と米、野菜もよく食べます。
 

特長2.チャイと呼ばれる喫茶の習慣がある

紅茶を中心にナンや果物、ナッツなどを軽く食べる喫茶(チャイ)の習慣があります。以前、こちらの記事にも書きましたが、私のような旅行者でも、(警戒心が解かれれば)このチャイに誘われることが度々あり、美味しい紅茶と菓子のもてなしを受けました。
 

では、私の大好きなウイグル料理を紹介します

ウイグル料理は大別すると、以下のような分類になります。各分類の代表的なメニューを紹介します。

  • 小麦料理:ナン(ウイグル風のパン)、ラグメン(うどんのような茹で麺に炒めた野菜や肉を加えた料理)
  • 米料理:ポロ(ウイグル風ピラフ)
  • 肉料理:カワーブ(ウイグル風焼肉の総称。串焼肉はジク・カワーブ)
私の一番好きなウイグル料理:「ラグメン」

ウイグル料理で何が一番好きかというと、私の場合、ダントツで「ラグメン」です。このラグメン、麺のオイシサは当然ですが、上に載せられた羊肉とトマトやタマネギ、セロリなどを炒めた具がとても美味!これをマゼマゼすると・・・う~ん、トレビアーン(なぜかフランス語)!です。
 

こちらはクチャの食堂(ほとんど屋台)で食べたラグメン。はじめは店内に通されたが、中で食べている方は誰もいない。そのうち、外のテーブルに座っていた皆さんに誘われ、集団の一員となる。楽しく談笑しながら食べました。
 

クチャのこぎれいなレストランで食べたラグメン、麺が細かく刻まれています。途中からお子さんたちがジャレつきながら食べたので、食べ終わるまでとにかく時間がかかった。
 

トルファン博物館そばに建つ、ラグメン専門レストラン。ラグメンは中国語では「拌面」と言うそうです。
 

「ポロ」を紹介

麺料理の代表が「ラグメン」ならば、米料理の代表が「ポロ」となります。ニンジンやトマトなどの野菜がふんだんに入れ、羊の脂で炒め上げたポロは、一般的なチャーハンをより一層濃厚にした味となります。1枚目の写真はクチャ市内のレストラン、2枚目はバスでコルラに移動の途中で休憩した食堂で撮りました。
 

これはウルムチ市内で撮影したもの。いかにも美味しそうですね。
 

ウイグルといえば、これが一番有名かな?「ジク・カワーブ」

中国のどこでも食べられる屋台料理「串羊肉/烤羊肉串」がこれですよね。タレによく漬け込んだ串刺しの羊焼肉に、好みで唐辛子やクミンなどの特製スパイスを振りかけて食べる・・・これが美味くないわけがありません!
 

クチャのやや高級なレストランでオーダーしたカワーブ。
 

私がここで報告したかったジク・カワーブ。ウルムチで食べたものですが、なんと串を自分で選んだ上に、自ら焼き上げるのです。もう、ビールをオーダーせずにはいられません。さすが省都ウルムチ、外来の文化を自分たちの嗜好に合わせてしまう漢族のたくましさを感じます。
 

私の好きなウイグル、最後を締めるのは「ナン」です

ウイグルのどこでも見られる、ごく日常の光景をご覧ください。

 
冒頭で記しましたが、今回でウイグル旅行記の更新は終了。次回は、貴州省を中心に旅行した記録を報告します。まだ、ネットでほとんど上がってこない貴州省の秘境「黄崗」や「芭沙」では、中国語(北京語)すらもほとんど通じずコミュニケートに四苦八苦しますが、まるで芸能人のような扱いを受ける。「平求」では突然に結婚式に誘われ、トン族独特の儀礼や婚礼の食事に立ち会いました。また、現在、多くの中国人観光客が訪れる「肇興」がまだ観光化する前の姿など、盛りだくさんの報告となります。どうぞご期待(?)ください。


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