前回記事で紹介したバッタンバンでは、ブログで紹介した場所以外にワットバナンやクロコダイルファームの観光を終え、次の目的地コンポンチャムに向かいました。コンポンチャムはメコン川沿いに広がる夕陽が美しい街で、コンパクトな街並みの中にバスステーションやゲストハウス街&カフェ・レストラン、マーケットが徒歩圏内にあるツーリストフレンドリーな街。実は、私にとってカンボジアで一番好きな街がコンポンチャムなのです。
 
コンポンチャムの街を『地球の歩き方』などのガイドブックで見ると、観光スポットとしてワットノコールなどの寺院群や、日本政府の援助により建設されたメコン川にかかる橋「キズナ橋(絆橋)」が挙げられています。しかし、私はそれに異議を唱えたい!コンポンチャム最大の見どころは、街中のゲストハウス街からメコン川沿いを歩いて30分ほどの場所にある「バンブーブリッジ」であると私は声を大にして言いたいのです。
 

コンポンチャムの街の歩き方

コンポンチャムのバスステーションは「Sorya」「Capitol」「Liang US Express」などバス会社ごとに発着場所は異なりますが、どれも街中央を貫く1本の大通り沿いの狭い区域内に集まっています。ここからメコン川沿いのゲストハウス街までは大体200~400mくらいしか離れておらず、まぁ歩いて5~10分も歩けばいくらでも見つかるでしょう。キズナ橋北側の川沿いには何軒ものゲストハウスや中級ホテルが立ち並んでおり、どこも居心地が良さそうなものばかりです。私は、このコンポンチャムの街が好きで、2012年のこの旅以降2017年まで幾度となく訪問しました。宿も何ヶ所か泊まりましたが、各々好みは異なると思うのでおススメのゲストハウスというものは敢えて書きません。とにかく何軒もあるので、ご自分で気に入ったゲストハウスを探してみましょう。
 

川沿いのゲストハウスは大概カフェ&レストランを1階に併設しており、どこもローカル食&洋食を提供しています。ビールの値段も安く、メコン川&キズナ橋に沈む夕陽を見ながら1杯なんてことが楽しめます。また、日本人がプロデュースしたカフェ&レストランもあり、カンボジア国内の中でもかなりおすすめのカフェです。
 

こちらは宿のカフェから見る「キズナ橋」。さすが日本の技術力で造り上げた橋、重厚で立派です。
 

バンブーブリッジへの行き方

バンブーブリッジはゲストハウス街から見ると川沿いに南へ3kmほど離れた場所にあります。川沿いに道が通っているので、歩いて行くか自転車やバイクをレンタルしていきましょう。おそらくゲストハウス街から歩くとキズナ橋の下を通り過ぎた辺りからゆっくり歩いて15~20分程でしょう。ドリンク屋台があり、橋を見下ろしながら休んでいる地元の方も見られます。メコン川に目をやると・・・世にも奇妙な光景に驚いてしまう。
 

奇景!これがバンブーブリッジだ

川沿いを歩くといきなりこの橋の景色が飛び込んでくる。とにかく長い上に、とても原始的に見えるこの橋、全て竹でできているのです。幅は車1台が通ると横を歩くのが怖いくらいの広さ、長さは1kmくらいでしょうか。ひえ~ということで、別の角度からも見てみましょう。
 

竹の骨組みがよく判るのではないでしょうか。車が橋の上を通っていますが、これで驚くのはまだ早いです。
 

さらに橋の側面のアップ。この骨組みによって、車やバイク、馬まで通る丈夫な橋が出来上がっているのです。
 

橋のたもとに来てみました。たくさんの馬が休んでいます。実は、この馬さんたちは荷役に使われており、この橋を重い荷物を抱えながら渡って行くのです。しかも、橋から車道に上がる箇所は急な砂利の坂になっており、馬は一拍おいて全速力で坂を駆け上がって行きます。
 

では、橋を渡ってみましょう。ちょうど昼下がりの人通りが少ない時間に来たため、通行する方はほとんどいません。実は、これ非常にラッキーなのです。
 

床面は竹だけで編まれているため、ギシギシと音を立てながら歩きます。この時間なら車やバイク、馬がさほどいないため安心して通れますが・・・。
 

ここからは2015年訪問時の写真を使い紹介します。馬はかなり高速で突進していきます。油断していると馬に轢かれそうになりますが、まぁ、音や揺れがすごいので馬に気づかないということはないですね。
 

馬より怖いのは、やはり車です。橋には一応の退避場所があるので、そちらに逃げ込みます。
 

このバンブーブリッジの一番の見どころは、やはりメコンに沈む夕陽タイムでしょうか。夕方になると、橋のたもとには夕涼みを兼ねた人たちが集まり、飲み物屋台の周囲はかなり賑やかになります。それでは橋を渡りましょう・・・橋が黄金色に染まりとても美しい。そして、橋から見える夕陽。地元の方からすれば日々変わらない日常的な光景の1コマでしょうが、私からしたら、これだけ平和で落ち着いた光景の夕陽はそうそう見れるものではありません。カンボジアの夕陽と言えば、アンコールワットやアンコールトム寺院群が立ち並ぶ平原に沈むものが有名でしょうが、私なら、このコンポンチャムのバンブーブリッジから見る夕陽を推しますね。


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