韓国には世界文化遺産に指定された歴史的集落が2ヶ所あります。1ヶ所目は前回の記事で紹介した「慶州・良洞村」、そしてもう一つは「安東・河回村」です。私は、この河回村を訪問するために、慶州から安東まで直行バスで来ました。ただ、安東には河回村以外にも魅力的な観光スポットが数多く点在しています。今回は安東の隠れた観光名所、安東湖と安東民俗村を紹介します。
 

安東ってどんな街

安東市は慶尚北道の道庁所在地で、ソウルからは直通バスで3時間ほどの距離にある街です。儒教的伝統の中心地として「韓国精神文化の首都」をキャッチコピーに観光開発が近年大きく進展、2010年には、安東の郊外にある河回村が、慶州・良洞村と共にユネスコ世界文化遺産に指定されたことで、韓国を代表する観光都市ともなっています。
 

安東の魅力は河回村だけではない!安東は隠れたグルメタウン

実は、安東は韓国でも著名なグルメタウンなのです。では、代表的な名物グルメ2品を紹介します。
 

これ、「チムタク」という料理です。一時期は韓国内でブームを起こしソウル市内にチムタク屋が林立しましたが、まさしく安東のご当地グルメです。ちなみに、チムタクは、鶏肉とニンジン、ジャガイモ、春雨などを唐辛子と一緒に、醤油と砂糖ベースのタレで煮込んだもの。相当濃い味付けで、しかもボリュームがスゴイ!写真のものは小サイズのはずですが、2人で”いくら食べ進めても減らない”といった感じでした。ちなみに食堂は、安東市場のチムタク通りにたくさんあるので、フィーリングに合った店を選べばよいと思います。
 

こちらは「塩サバ」。安東は韓国王朝文化が花開いた地で、両班(王朝時代の特権階級)が多く住む街でもありました。ただその時代には、内陸部ゆえ新鮮な魚介類を運搬することが難しかったため、サバを塩漬けにしてこの地まで運んだそうです。そこからサバの塩漬けが安東の名物料理となりました。ちなみに私が食したこの定食、脂がのっておいしかったですよ。
 

本題:3番バスで巡る安東の魅力的な観光地

では、安東の観光スポットを紹介して行きます。今回は安東の市内バス「3番バス」(3,3-1,3-2)でアクセスすることができる魅力的なスポットを紹介します。ちなみに3番バスは、安東市内と安東湖を結ぶバスですが、本数が40分から1時間に1本程度しか運行されていないので、現地で最新の時刻表をチェックして動いてください。
 

安東湖

市内からバスで15分ほど走ると、そこには川&ダム湖畔の美しい光景が広がります。まぁ3番バスを終点まで乗ると「安東民俗村」バス乗降所にたどりつきますが、そこから歩いても、また手前の「月映橋」バス停から歩いて散歩しても良いと思います。写真は「月映橋」と、そこを渡ってたどり着く「月映亭」です。市内から手軽にアクセスできる点が魅力です。
 

安東民俗村

月映橋からほど近い場所につくられた観光スポットが「安東民俗村」です。安東ダム建設に際し水没の危機にあった伝統家屋を移転したもので、太祖王権のロケ地としても有名とのこと(このドラマor映画のことを私は知りません)。ちなみにこの水車、いつの時代のものでしょうかねぇ。
 

こうした藁ぶきの家屋、私はかなり好きです。
 

「将軍標」(除魔将軍標)という朝鮮半島の伝統的な村落で見られる魔除けのための境界標です。以前の朝鮮半島では、疾病や災難をもたらす「鬼神」の魔除けのために、木製の将軍標を村落の入り口に設置していました。現在では博物館や伝統村落の名で観光化されたエリアの入口でよく見受けられます。ちなみに、東京・上野にある東京国立博物館の庭園でも置かれていました。
 
 
今回は河回村ではない安東の魅力的なスポットを紹介しました。次回は(おそらく)河回村の訪問記を掲載します。


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