マリマリ文化村観光を終えた私にとって、コタキナバルでのイベントは無事に済ませたと思っていたが、妻はそれじゃトンデモナイといった顔つき。コタキナバルでは〇〇島を巡って、〇〇ジャングルでリバークルーズをして野生動物を探す…など、この地を紹介するガイドブックならどれもが取り上げるアクティビティを一通り済ませたい様子。う~ん、私にとってはコタキナバルは通過点。ここでは英気を養ったところで今回の旅のメインイベント、ブルネイを探索したかったのだが……妻にとってはブルネイ?それって食べられるの?といった調子で興味を持ってくれない。ボルネオに来たのならオラウータンや数々のサルなど野生動物と会わないとダメでしょと言われてしまう。これが妻同行リーマン旅の辛い点、同伴者の希望を押さえなければ旅自体が成立しないのです。まぁ野生動物は私も好きだが、これからサンダカンも行くのにコタキナバルでわざわざ見る必要があるのと疑問を挟むが、そんな私の叫びも妻にとっては単なる参考意見にすぎない。とにかくコタキナバルで、アイランドホッピングとジャングルクルーズは外せないと言われたら仕方がない、行けばいいんでしょ!
 

コタキナバルから一番近いリゾートアイランド、サピ島へ行く

ということで私の表面上は笑顔を見せながら、ホテルからほど近い離島方面フェリー乗り場に赴くと、ちょうどサピ島に向かうボートがすぐに出るらしい。往復料金は17リンギット(約500円弱)と意外に安いじゃないの!コスパに厳しい私は、表面上だけではなく心の底から笑顔になりました。
 

コタキナバルのボート乗り場でまずは写真をパチリ。実はこのボートに乗り込んだのは、ほとんどが地元マレー系の方たちばかりで、西洋人ツーリストがほとんど乗っていない。その理由は上陸してすぐに判るのですが…。
 

サピ島はコタキナバルから一番近いリゾート島とのキャッチコピーはまんざら嘘ではなく、20分ほどの乗船時間でサピ島に上陸。ビーチや海の様子は写真の通り……まぁ天候がさほど良くなく太陽が顔を出していないことも影響はしていますが、とにかく青い海・白い砂浜・燦々と輝く太陽といった、熱帯リゾートに対する過大な期待はしない方が無難です。
 

ビーチには西洋人や中国人ツーリストがかなり目立つ。ボートに乗り込んだときは見当たらなかったのに、みんなドコに隠れていたんだよ?といった疑問はスグに解けました。テーブルが設置され、いかにもリゾートアイランドでありがちなビッフェスタイルの食事が並べられ、この後わらわらと西洋人&中国人ツーリストが集まりだす。え、17リンギットの格安ボートで来た我々もランチビッフェに参加できるのと妙な期待をもったら、そんなに世間は甘くないです。
 
お気づきだと思いますが、このサピ島に来るツーリストの大半は、ランチ込みのアイランドホッピングツアーに参加しているのです。そりゃそうですよね、我々は往復のボート代金を支払ったのみで、ツアーには参加していないし、そもそもランチ込みなんて誰からも聞いていないよ。
 

どうもサピ島に個人で来るツーリストは、島内に1ヶ所だけある食堂でランチをとってくれとのこと。ツアー客はビッフェでエビやサカナをオイシソウに食べ楽しそうに談笑しているというのに、食堂で供されるランチと言ったら・・・インスタント麺とポテトフライだけでした。妻の顔色をうかがうと……さほど不機嫌な様子ではなく、ホッと一安心。妻も私も、こうしたツアーで供されるビッフェランチの大半がさほどオイシクナイのは経験済み。仮にランチのせいでツアー料金が高く設定されているのなら、それを外してツアー自体は安く抑え、その分をディナーにまわした方がよほど得というもの。まぁバックパッカー経験を長くしてきたからこそ会得できた境地だと言えます。
 

食堂のすぐ裏手に、奴はいた!恐ろしい怪獣に妻は戦いを挑む

食堂でインスタント麺を食べていた時から、近くでなにやらゴソゴソ大きな音をたてる存在に私は気づいていた。食事を終え確認をしに行くと、そこには巨大なミズオオトカゲが群生していたのです。体長は200cmくらいはありそうな、つまり私の身長より大きそうなトカゲたち。インドネシアのコモド島には、まさに恐竜の生き残りのような凶暴な肉食竜がおり人すらも襲うらしいが、こちらのオオトカゲはそこまで凶暴じゃないはず。ただねぇ、近くで見ると怪獣ですよ、こやつは。
 

なんと妻はランチで頼んだポテトフライを持ち、この恐ろしい怪獣に近づこうとする。まぁいくら人を襲うことはなさそうとは言え、こいつも肉食動物。指くらい食いちぎりそうな迫力がある。ポテトに関心を示したところでお顔を拝見、パチリと写真に撮る。トカゲ君、いい顔しているぜ!
 
この後、妻はなんとポテトを背中に隠してしまい、当然、餌としてあげることはしない。そこら辺のノラネコをからかうのと訳が違うと注意する間もなく、トカゲ君は怒ってしまったのか後ろを振り返り、妻の体スレスレの地面にシッポをバチンと叩きつけたのです。これには2人ともビックリした!怪獣の機嫌を損ねてしまい、まさか仲間でも呼んでこられたらヒトタマリもない。余ったポテトを1本、水溜まりに投げ込んだのでした。するとやや小さなトカゲさんが、スルスルと食べてしまった。いや~ステキな光景を見させてもらいましたよ。サピ島、楽しいゼ!
 

追伸:ディナーは豪勢に海鮮料理をキメル

ランチはやや悔しい思いをした私たち、アイランドホッピングツアーのビッフェなんてオイシイはずはないと虚勢を張っていたが、やはり、彼らが食べるエビやサカナは・・・食べたいゼ!ということでコタキナバルに戻った後、ディナーは海鮮料理屋に向かう。
 

離島行きボート乗り場のそばに建つ海鮮レストラン街の中で、ひときわ目立つ伊勢海老(ロブスター?)オブジェが我々の目を引く。ここまでセンスの悪いエビさんが迎えてくれるレストランなら、かえって安心・ボッタくられることはなさそう?まぁ当たって砕けろ!
 

オーダーしたのはカニの黒胡椒炒め、伊勢海老のガーリック炒め、海鮮スープなどケッコウお高そうなメニューをバンバン頼む。当然オイシカッタですよ。肝心のお会計は……持ち合わせの現金では足りず、クレジットカードのお世話となりました。


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