石垣島の沖合い約30㎞の場所にある鳩間島は、周囲が約3.9km、人口が44人(2018年3月現在)と、沖縄離島の中でもかなり小さな島と言えるでしょう。2000年代前半までは訪れる観光客は年間500名前後に留まり秘境と呼ぶにふさわしい島でしたが、2005年に放送されたドラマ『瑠璃の島』のロケが行われたことで一躍有名となりました。
ただ、観光客が急増したといっても年間観光客数は5000名程度、1日あたりの平均では15名ほどにすぎません。いまだ観光客に踏み荒らされていない美しき離島、鳩間島旅行記を最新の観光情報とともに紹介します。
 

鳩間島への行き方

鳩間島へは、石垣島からフェリーが1日2便運航され、うち1便は西表島(上原)経由となります。石垣島からは市街地にある石垣港離島ターミナルでフェリーは発着。フェリー運航会社は安栄観光と八重山観光フェリーとなりますが、チケットはどちらの会社も共通に利用ができるのでご心配なく。では、下に最新の時刻表と料金を掲載します。

■石垣発09:30⇒上原発10:30⇒鳩間着10:40頃
■石垣発15:30⇒鳩間着16:10頃
■鳩間発10:45⇒石垣着11:25頃
■鳩間発16:15⇒上原着16:25⇒石垣着17:20頃

大人1名あたりの料金は以下の通りです:
■石垣⇔鳩間:片道/往復:2310円/4510円
■上原⇔鳩間:片道/往復:890円/1700円
ただ、石垣島を中心に八重山諸島をフェリーで巡る場合、フェリー会社で販売しているフリー切符を利用した方がお得となることが多くおススメです。詳しくはこちらのページをどうぞ。

 

鳩間島を地図で見てみましょう

まず1枚目の鳩間島の全体図をご覧ください。こちらの地図には鳩間島(私が知るかぎり)全ての観光スポットを記載しています。南(下)に記した紫色の丸がフェリーターミナル(いとま浜フェリーターミナル)、石垣島からのフェリーはこちらに発着します。島を道沿いに1周すると約4kmの道のり、普通に歩いて1時間ほどの行程ですね。
 
2枚目の地図は、鳩間島中心街のマップとなります。中心街と言っても・・・居心地の良い田舎の風景です!こちらの地図では、鳩間島内にあるほぼ全ての民宿・ゲストハウスと食堂・レストランを記しました。ただ、大概の宿は食堂を兼ねており、私は「くしけぇー家」でランチを取りました。距離の目安としては、いとま浜ターミナルから鳩間島灯台まで300mくらい、歩いて5分もかからない程度です。
 

私の旅行記と共に、鳩間島の観光スポット&ビーチを紹介します

7月31日、天気は快晴、真夏の日が照り付ける石垣港には、夏休みのためか朝から多くのツーリストが集まっていました。私たちは朝9:30に石垣港を発つフェリーで鳩間島へ向かうが、大半の乗客は途中の西表島・大原港で降りてしまい、鳩間島まで乗船する客はほとんどいない。これから秘境に向かうというムードが高まってきました。
 

鳩間島フェリーターミナル(いとま浜)の様子

10:45頃でしょうか、石垣から1時間強かかり鳩間島に到着しました。ここを訪問するツーリストは本当に少ないのでしょう、いかにも観光客という方は10名もいませんでした。

船を降りてターミナルを見てビックリ!うん、ひなびていますね。
 

鳩間島を歩いて巡る:いくつかの観光スポットと美しいビーチを紹介

フェリーターミナルを背にして正面の道を鳩間島灯台に向け歩いて行くことにします。
 

途中、うっそうとした森のような場所があります。ここは鳩間島でもっとも聖なるエリアの1つ、観光客がむやみに立ち入ることは禁止されています。
 

鳩間島灯台:物見台から見る景色が美しい

港から歩いて5~6分ほどでしょうか、美しい灯台が姿を見せました。これが鳩間島灯台です。この灯台はプロポーションの良さもさることながら、そばにある石垣(物見台)に上ってこそ来る価値があるのです。
 

素晴らしい景色に感動!この光景を見るだけでも、ここまで足を運んだ甲斐があるというものです。
 

ほとんど人の気配がないビーチ「島仲浜」でシュノーケリングを楽しむ

灯台まで来た道をさらに道なりに進みます。10分ほど歩いたでしょうか・・・。

美しいビーチが顔をのぞかせてきました、島仲浜のようです。先にフェリーを降りたツーリストが私たちより早く到着したようですが、この方たち、写真を撮るとさっさとビーチから離れていきました。
 

まさに無人のビーチになる。私たちは水着に着替え、シュノーケリングを楽しみました。このビーチ、数10m泳ぐと、すぐにサンゴの群生が見つかる素晴らしいスポットです。
 

こちらも無人のビーチ「立原浜」

島仲浜でのシュノーケリングを十分に楽しんだ後、別のビーチへ移動。こちらは島のほぼ北端にある立原浜。ツーリストの姿は全く見えず、再び独占状態で泳ぎます。
 

島の史跡「武士家」を見る

立原浜の手前に石垣が積み重なった場所があります。これは武士家(ぶしぬやー)と呼ばれ、昔、武士が居住していた屋敷の跡だと言われているが、その真偽のほどは定かではありません。ちなみに石垣は近年再建されたもの。
 

砂浜が美しいビーチは「屋良浜」

立原浜から15分ほど歩くと砂浜が美しいビーチが見えてきました。これが屋良浜です。私が見た限りでは、鳩間島の数ある美しいビーチの中で、もっとも砂浜が広いビーチだと思います。観光客の姿はここにもありませんね。再びしばしのスイミングタイムを楽しみました。
 

鳩間集落をぶらぶら散歩する

鳩間島の集落はフェリーターミナルの東(左)側一角にしかなく、こちらに宿や食堂、売店など生活や旅行に必要なモノ一式が揃っています。家々は赤瓦にサンゴの石垣と、いかにも沖縄・八重山の伝統的な姿をとどめており、ぶらぶらうろつくだけで退屈をしません。
 

私たちは16:15に鳩間島を発つフェリーで石垣港に戻る予定を立てていましたが、それまでしばしの時間。写真の「くしけぇー家」でゴーヤチャンプルをつまみに泡盛タイム!離れのお宅からは三線の音色がきこえてきて、イイ感じに酔いがまわる。あぁ、ここに住んでしまっても構わないなと感じる幸福の時間が流れていました。
 

鳩間島の宿(ホテル)と食堂(レストラン)、レンタサイクル

ご覧のように鳩間島はとてもひなびた離島、沖縄本土や石垣島のようなオシャレ系レストランや豪華ホテルは望めません。ちなみに先ほど紹介した「くしけぇー家」は宿と食堂を兼ねていますが、私にとっては大変居心地の良い場所でも、人によっては・・・と感じる方もいるかもしれません。
 
食堂や宿については2枚目の地図(鳩間集落)に網羅されています。とても狭い範囲なので自分の脚でチェックしてみることをおススメします。
 
鳩間島は1周しても1時間ほどで歩くことができる小さな島ですが、炎天下の下で歩くのが不安な方はレンタルサイクルという手もあります。レンタル場所は、2枚目の地図「マイトウゼ」と「まるだい」の間にある「あやぐ」という古民家。1日500円で借りられます・・・ただ、島内の道は舗装されていない箇所が多く、砂利で凹凸がかなりあります。私の個人的な感想で言えば、歩きの方がイイかな?


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