バリ島旅行記もいよいよ大詰め、ロンボク島に渡る前パダンバイに3泊滞在しました。このパダンバイ、バリ島だけを観光しようとお考えの方には馴染みがない街かもしれません。しかし実は、クタやヌサドゥア周辺では決して味わえない美しいビーチがある上、オシャレなプチホテルが点在し居心地が良い。しかも、私が訪れた時期はタイミング良く、街中心部にある寺院(Pura Penataran Padang Bai)で大きな祭礼(オダラン)が行われ、二晩にわたり楽しい時間を過ごしました。こんなパダンバイの街、当初1泊で出る予定が、ついつい滞在が延び3泊してしまう。私にとってはウブドに次ぐ、バリ島第2の”住みたい街”となりました。
 

海岸沿いに(プチ)リゾートホテルが海沿いに立ち並ぶ、こじゃれた街だね

実は2001年、ロンボク島に渡る際パダンバイに立ち寄ったことがあるが、その時の記憶がほとんどない・・・まぁ地味で、ほとんど印象が残らなかった街。ところが、今回改めてパダンバイの街を散策すると、海岸沿いにカタマランボートが何隻も停泊し、一見したところオシャレなマリーナ、ここは葉山ですか?ちなみに道を隔てた反対側は、どこもプールを備えた、いかにも居心地の良さそうなプチホテルが並んでいる。ただねぇ~、いかにも料金が高そうなのです。1泊3000円など払いたくありません!
 
と心配になるが、海沿いから1本内陸に入った道沿いには格安ゲストハウスが立ち並んでいます。

こちらが私が滞在したゲストハウス、バンガロータイプの部屋は、1人で泊まるには広すぎるくらい。ちなみに料金は、先ほどネットで確認しましたが現在でも1泊Rp200000以下とかなりリーズナブル。表通りが高ければ、1本裏に入れば途端にコスパ宿が見つかるのは、まあ東南アジア旅にとっては常識ですね。
 

ゲストハウス街から徒歩15分、丘を越えると美しいブルーラグーンビーチに到達!

パダンバイの中心街にあるマリーナの脇には小さなビーチが広がっているが、お世辞にも美しいとは言えません。

まあ泳いでいる方が散見されますが…。この程度のビーチで水着に着替えるのは面倒なのでスルーし散策を続ける。
 

海岸通りから続く小高い丘を登る。途中にあるカフェで一休み、眼下にはステキな光景が広がります。このカフェからさらに100mほど先に進むと、ブルーラグーンビーチに至る標識が出現、今度は崖道を下ると・・・
 

着きましたよ、ブルーラグーンビーチに!崖下にあることで(多少の)秘境ムードが味わえる。先ほどのマリーナからは直線距離で200~300mほどしか離れていないはずですが、海の美しさが断然違う。マリーナだけを見て「パダンバイの海って大したことないんだよな」と言ってはいけません。
 

このビーチには1軒カフェがあるため、荷物の管理を頼みがてらオレンジジュースをオーダー。まあビーチで泳ぎ、泳ぎ疲れたらカフェで休む、イイ身分です。ちなみに当時、オレンジジュースに加えコーヒーをオーダーしたらしいのですが、記録を見るとRp14000(約115円)の出費に留まる。コスパ抜群・・・というより、店オーナーの優しささえ感じてしまう。
 

パダンバイ中心街の寺院で大規模なオダランが開催される

パダンバイの中心街には大型フェリー港があり、プラマ社のバスなどは港の手前にある旅行代理店から発着しています。さて、この港を背にして左側にはパダンバイ最大の寺院「Pura Penataran Padang Bai」があり参拝に行きました。

すると、子供たちによる天女の舞の奉納が行われているが、祭礼衣装の用意をしていなかったため寺院には入れませんでした。ただ、オダラン情報を仕入れていなかったのに偶然に巡り合えたのはLucky!宿に戻り、ご主人から話しをうかがうと、今日から2日間、大きなオダランが開催されるとのこと。夕方以降、寺院から港を祭礼の列が往復した後、夜には寺院内で数々の舞踏の奉納が行われるらしい。私、さすがにお祭り男を自認しています。
 

夕方、街に繰り出すと子供たちがすでに集まりお祭り気分。駄菓子や食品の屋台もつくられ賑わいを見せます。
 

寺院に向かうと、長い長い祭列が境内から外に出る際中にあたる。ガムランの賑やかな演奏を聴くと私の気持ちもどんどん高ぶってくる。
 

聖獣バロンも祭列に参加。私も列について行きます。
 

パダンバイ港では、バロンとオバサマ方の壮絶な戦いが始まった

長い祭列はパダンバイ港に到着しました。ここで皆さん座り祈りの時を迎えるのかと思っていたら・・・様子が違う。

突然、聖獣バロンに向かって、若者やオバサマ達が立ち向かっていくのです。バロンがなぜかいじめられているようで・・・え、バロン頑張れっと思わず応援の声をあげそうになる。
 

おそらくバロンが祭礼に加わるのを拒んでいるのでしょうか。もう一度言いたい、バロン頑張れ!とまあ、バロンがやられて憤死するわけではなく、いつの間にバロンも参席、祈りの時間となりました。
 

寺院に戻ると、再びバロンがいじめられる

再び長い祭列が築かれ寺院に戻る。寺院前では大勢の人たちが供え物を持参しバロンの帰りを待ち望んでいました。

ところが、バロンが進む先にはまたまたオバサマ達の邪魔が入る。これ以上バロンをいじめないで~と心の中で絶叫!
 

すると若者がバロンの加勢をする。この若者、一切のテレを見せず、真剣に「エイヤ~ホイ」といった感じで”かめは~め~波~”を放つのです。何度かかめはめ波を打ち込めば、もうバロンも安心!オバサマとの対決はバロンが勝利したのでした。皆さん落着きを取り戻し、再び敬虔な祈りタイムとなる。
 

夜は寺院境内でバロン劇に数々の舞を見る

ここからは子供たちが待ち望んだ舞の時間。2日間に及んで行われた祭礼舞踏の様子をご覧ください。ちなみに、有能なガイドさんがついているわけではないので、私のいい加減な解説は記さず、写真だけを公開します。

寺院境内に設えられた舞台で若者たちが一心不乱に踊る光景はとても美しい。奉納を目的とするため当然だが、神々しささえ感じさせる踊りに触れかなり満足しました。私の場合、十分に満足するといったんは腹一杯、それ以上に触れたいという意欲がどんどん失せていく。バリ島も十分に満喫して心置きなくロンボク島に旅たてます。


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