ラオス南部最大の都市パクセは、ラオス全体で見てもビエンチャンに次ぎ2番目に大きな都市。としたら、あのルアンパパンよりも都市規模が大きいパクセは、さぞかし発展し観光客もウジャウジャいるのかと想像してしまうかも・・・そんな訳ありません!
 
ここは何と言ってもラオス、2番目に人口が多い=大都市という図式は全く当てはまらない。街を東西に貫くメインストリート国道13号線沿いには高くても3~4階建ての古く見栄えのしない建物が軒をつらね全くパッとしません。

どうですか、これが街中心部のメインストリート沿いですよ。う~ん、The 田舎街!ただねぇ、私はパッとしない地方都市になぜか惹かれてしまうのが悪い癖でして、なぜか何泊か過ごしてしまうのです。ちなみに、冴えない地方都市に共通する素晴らしい点を2つだけまず指摘したい。

  • 一通りの都市機能が充実しているため滞在が便利:わざわざ農村ではなく都市に滞在することのメリットはこの点でしょう。宿のそばには飲食店やスーパーマーケットがあり、生活目線でとくに不自由は感じられない。これがラオス農村部となると電気やガスすら通っていないのです。また、地方都市といっても、周囲を含む大きな商圏エリアの中心地であることが多く、交通の便はとても良いです。
  • 自称ガイドを名乗る詐欺師やウザったい観光客に付きまとわれることが少ない:東南アジアの観光地には、外国人が札束にしか見えない現地人が、スキを見て近づいてくるかもしれない。それにも増してウザったいのは、ラオスならルアンパパンやバンビエンに生息する日本人同士のコミュニティかもしれない…まぁこれ以上の言及は避けておきます。

と、地方都市に共通する「便利で静か」な2点の魅力以外に、どの都市もそれぞれが持つ個性的な魅力は該当の記事で紹介したとおり。No2のくせに冴えない都市パクセにもそれなりの魅力はあるのです。
 

そもそもなぜ外国人バックパッカーはパクセにたどり着くのか

パクセの街なかには(日本人は比較的少ないが)外国人バックパッカーがウジャウジャいます。その理由として、この街が国境越えの一大拠点だから。タイ・ウボンラチャターニからはバスで約3時間、しかも南を向くとカンボジア・プノンペン行き国際バスが離発着しているのです。

このパクセ・プノンペン間のバスはかなりの大型で、シートもリクライニングが深く倒れ楽チン。ラオス・カンボジアといった後進国を陸路で旅するといった不安は、このバスを見たら払拭されるかな?
 
ラオスは国境越えの中継点という面をもつとともに、ラオス南部観光の中継点といった面も併せ持ちます。ラオス南部の目的地とは、メジャーな所ではシーパンドンやチャンパーサック遺跡、少々マイナーな所でボーロベン高原などでしょうか。ただ、いずれにせよパクセがメインの目的地とはならない点に注目すべき。正直に言います、パクセは中継点です。ただ、中継点だからといって1泊で出て行ってしまうのはモッタイナイ!せっかくこの地まで来たのだから2~3泊はして街を楽しみましょうよ。
 

パクセの楽しみ方1):街歩きを楽しむ

メコン川とセードーン川に挟まれたラオスの市街地は1km四方ほどと狭く、徒歩で街歩きを十分に楽しめます。せっかくですので、川をまず見に行きましょう。

1枚目はセードーン川から見たメコン川との合流地点付近、2枚目はメコン川の光景です。東南アジア、とくにラオスの旅とは、このメコン川を巡る旅に他なりません。ラオス北部から辿ればファイサイ、ルアンパパン、ビエンチャン、そしてサワンナケートやパクセを通りシーパンドンに至る。私の場合、まずはラオスを潤す母なる大河、メコンに挨拶することから街歩きは始まります。
 
大河のたもとにはパクセ最大の仏教寺院ワットルアンがその威容を見せる。

ゲストハウス街のすぐそばだというのに、寺院境内に観光客の姿はほとんど見かけません。ひたすら静寂の中、近くの屋台で買ったバゲット(カオチーパーテ)をついばむ至福の時間。
 

近くにはカトリック教会が建立されており、中庭の岩窟にはマリア様が祀られていた。仏教寺院に続いて教会でも祈りを捧げる私って、実は信仰心が全くないことがバレバレ。
 
他の見どころとして、寺院に興味がある方はワットパバート、マーケットならタラートダーオファンを巡ることをおススメしますが、パクセ最大の魅力はこんなものじゃない。
 

パクセの楽しみ方2):カフェ巡りを楽しむ

パクセでは何と言ってもカフェ巡りが楽しいのです。まぁラオスの観光地はいずれも外国人バックパッカーが開発した場所、ルアンパパンやバンビエン、シーパンドンなど居心地の良いカフェが目白押し。実はこのパクセもメインストリート沿いにはズラッとバックパッカー御用達のバー兼カフェ兼レストランが軒をつらねているのです。
 
まぁパクセでそうした飲食店に入り浸るのも良いが、ここは地物の豆を用いた古参カフェにまずは足を伸ばしましょう。

ご存知デルタコーヒーです。パクセに来てここを知らないのではモグリと言われても仕方がないほどの有名店。コンデンスミルクをたっぷり入れたコーヒーはウマい!
 

デルタにいた子ネコたちがカワイ~イ~。結局は3匹が遊びに来て足元でジャレまくる。しかしねぇ日本にいると呼んでも全く近寄って来ず、こちらが近寄ると逃げだすネコちゃんたちの憎たらしさ!少しはラオスやトルコのネコを見習ってほしいもの。
 
パクセは西洋人バックパッカーをターゲットにしたカフェがとにかく多く、しかもWiFIが通じる店も少なからず見つかる。

そんな店でおそらく外国人だけが注文するカフェオレやパンケーキを食べながらアップル社製のPCを開けば、意識高い系バックパッカーの出来上がり。身なりさえ整えていれば気分はシティーボーイ(古い!)です。まあ、そんな意識を持つ現地ラオス人も昨今はチラホラいるようで・・・

なんとパクセの街かどでフェラーリが停まっていた!これはおそらくフェラーリ458イタリアか。もう一度言います、ここはシンガポールや六本木ではなくラオスの地方都市パクセ、そこにフェラーリですよ。ドライバーの姿を見ることはなかったが、おそらくオシャレカフェでオシャレ飲料を飲みながらウットリと「俺ってスゴイぜ」と自惚れた時を過ごしているのでしょう。う~鳥肌が・・・。


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