フエの街を一通り見終わり、特にすることがなくなった私。今回はベトナム中部の古都を巡ることがコンセプトのため、次はホイアンかダナンに向かうのがお約束ですが、ダナンからの航空券(マイレージによる発券)を押さえているため最後はダナンに滞在したい。となると、必然的にホイアンとなります。しかしねぇ……フエの記事をご覧の方ならお気づきかもしれませんが、若い頃のように中華風街並みに感銘を受けるわけはなく、ましてやスマホを片手に昨今のホイアンをメジャーな観光都市に押し上げた”インスタ映え”を狙うことなど……う、鳥肌が……(*_*)。いい歳をしたオヤジが「日本橋(来遠橋)」で”映え”写真、オシャレカフェでドヤ顔をしながらカフェ飯、今どき女性に大人気のマッサージ店で施術・・・まぁ、一部のオッサンは喜ぶかもしれないが、私のような一般的な感性を持つものには耐えがたい光景です(と言いながら日本橋に行ったし、オシャレカフェでデザートを食べたオヤジですが……)。

 
私にとっては旧市街に宿をとり、夜景の美しい街並みで若いカップルたちと一緒にお祭り騒ぎをするのは避けたいもの。そんなオヤジの逃げ場は、そうすっかり人波から遠ざかったビーチだったのです。
 

フエからホイアンへの移動、軟弱な私はツーリストバスに乗る

ベトナム内を移動するのに何を使うか、旅慣れたバックパッカーなら街なかにあるバスターミナルでチケットを買い求め、ローカルバスに乗るのでしょう。ただベトナム内の観光都市間には、昔から外国人バックパッカーが利用するツーリストバスなるものがあり、「シン・ツーリスト(旧シン・カフェ)」や「キムチャン・トラベル(旧キム・トラベル)」などが有名どころ。中長距離移動では当然ローカルバスより高額となりますが、それを遥かに凌駕するメリットをもつツーリストバスを、私なら移動のメインに考えます。
 

ダナン手前の光景(ランコー周辺)は昔と変わらず美しい

フエからダナンを通りホイアンに至る国道1号線、10数年も前であれば、フエからダナンに向かう途中にハイヴァン峠という、それは風光明媚な場所を通ったのでした。それが2005年に峠を貫くトンネルが開通しこの光景は昔のモノになってしまう。ただ、トンネル手前にあるランコーの光景はまだ健在のようでして・・・

単調な風景の中を走るバスだが、突然に目を見張る光景が現れハッと驚く。バスドライバーもその気持ちは私と同じなのか、それなりに美しい場所でトイレ休憩を入れる。まぁ実際にはさらに美しいビーチの脇も通ったが、写真撮影ができただけで御の字です。
 

ホイアンでどこに泊まる?私なら、自転車に乗れる方なら旧市街とビーチの間を勧めます

ホイアンに到着し、あらかじめサイトで予約していたゲストハウスに向かう。私の場合、到着した1~2日目はホテル予約サイトで部屋をおさえ、翌日の午前中さらにベターなホテルを探す時間にあてています。

ただね、このゲストハウスはGOO~D!真新しく清潔な室内にはテレビや空調、ホットシャワーなど一通りの設備が揃うのは当然、ほぼ民宿状態でご家族が何かと気にかけてくれる。いや~孤独なオヤジにとって、この細かな気遣いが何かとウレシイ。しかも朝食のバインミーがウマ~い!翌日のホテル探しは行わず、延泊が決定しました。
 

ゲストハウスの道路向い、川べりには雰囲気の良い食堂が。昼からビール(ビンタンではなくサイゴンビール)で乾杯するのは、これも私にとってのルーティーン。孤独なオヤジであっても、う~シアワセ!
 

レンタル自転車は無料、さっそくホイアンのビーチ(クアダイ)にレッツゴー

フエからは4時間程度のバス旅でしたが到着時はまだ昼間、この日はまともに誰とも会話をしていなかったこともあり実のことを言えば少々人恋しい。ビーチまで自転車で行けば、誰か話し相手が見つかる?ということで、レッツサイクリング!
 

ゲストハウスから向かうはクアダイビーチ、ホイアン旧市街からは5~6kmは離れているでしょうか。私の泊まるゲストハウスはちょうどその中間地点にあたり、田園風景の中、自転車でゆっくり20分も走ればビーチに到着です。
 

東南アジアのキラキラビーチを行き尽くした諸兄にとっては(・_・) 目が点となりそうだが、こうした何の変哲もない平凡なビーチもイイものです。誰からも邪魔をされたくない西洋人が、一人ふらっと来て読書……優雅な時間じゃないですか。美しい白砂に青い海ときたら、やれ海水浴だシュノーケリングだと慌ただしく動こうとしがちだが、これだけ平凡なビーチだとアグレッシブな行動を起こす気がしない。観光客があまりに少ないため、観光用の籠舟もゴミのように放っておかれています。
 
ただね、私は寂しい孤独を解消しようとして、わざわざビーチに来たのだよ!まぁ後日、旧市街の喧騒に飽きて静かなクアダイビーチを訪れたりしたが、この日はとにかく話し相手が欲しかったはずなのに・・・。イルカオブジェ(実はゴミ箱)は私の胸の内を見透かして笑っている?
 
ここにいても余計に寂しくなるだけ。再び自転車を漕ぎだすと、なんとすぐに若い美女から声をかけられる。英語が堪能な彼女は私をマッサージに誘うのでした。オヤジの発想としてはムフフな方向をつい連想しながら近くのマッサージ屋へ。入口には価格表が張りだされており、料金も前払いととりあえず安心。人体ツボのポスターが張られた施術室に通された時点で美女とは一時お別れ、淡い期待の中しばらく一人で待たされたのでした。→→5分ほど経過しHello!と入ってきたのは、なんと先ほどの美女とはうってかわって屈強そうなオヤジ・・・。ムフフな想像にニヤついていた自分を呪いながら、オヤジによるマジメな医療的マッサージを受ける(必死に”シアツ、シアツ、ジャパニーズシアツ”とアピールしていた記憶があり)。1時間の施術後、身体は思いのほか軽やかに。はぁ~今日も敗北感にまみれながら宿に戻りました。


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