僕は、とにかく無類のネコ好き!ネコちゃんに出会うだけの目的で旅をしたいくらいです。個人的に思うには、ネコが一番カワイイ国はトルコだと思います。イスタンブール市内を歩くと、人懐っこいネコにたくさん出会えます。道案内を手伝ってくれたネコちゃんがいたり(・・・!?)、まあ、信じがたい話ですが、こうしたエピソードは後々紹介したいと思います。
そんな中、今回はシンガポールで出会ったネコに登場してもらいます。
 

ゲイランへの最寄り駅「アルジュニード」(Aljunied)駅がこの話の舞台です

「ゲイラン」と聞いてピクッとなった方は、まぁ、深く突っ込みあうのは止めましょう。下町の雰囲気が味わえる、私にとっては居心地の良い街ですが、女性が行くのは避けた方が良い場所ですね。シンガポールでも格安ホテルが多い場所と申しておきます。「Hotel81」グループのRubyやOrchidなど、シンガポールに滞在する時はお馴染みの潜伏宿。このゲイランへの最寄りとして、アルジュニードは、たびたび利用する勝手知ったる駅でした。
 
とにかく、アルジュニードはシンガポール滞在中は毎日利用する駅。夜のルーティーンは、ゲイランをぶらつきいろいろ物色、おいしい(?)屋台料理とコンデンスミルクたっぷりの甘~いコーヒーを堪能後、Hotel81グループのいずれかの安っぽいホテルに向かうのです。
 

アルジュニード駅の側溝でカワ~イ~ネコが遊んでいた

その日も、ゲイランの街を物色しながらホテルに向かおうと考え、夜、いつものようにアルジュニード駅に降り立つ。まぁ、シンガポールの高架鉄道MRTの駅前は、(中心街を除き)どこも無機質で同じような雰囲気、まさに没個性といったところでしょうか。人の流れに乗り、足早にゲイランに向かおうとしていました。
 
シンガポールの道には、水はけがよくなるように歩道脇に側溝があることが多い。初めて訪れた方や酔っぱらいの方などは、落ちないように気を付けなければいけません!そんな駅前の側溝、普段気に留めることはない場所ですが、ネコが1匹で遊んでいたため、その光景をじっと見ていました。
 
すると、そのネコも気がついたのか、僕の方に近寄ってきてジャレついてきた。野良猫のようですが、きれいな身なりで立ち居振舞いがとても上品なネコでした。しばらくジャレると、遊び疲れたのかネコ座りをします。

これが、座っていた時の写真。首を動かしてしまったのか、二重露光になっていますね。
 

彼の奥さんを紹介してもらう

写真を撮ったし、そろそろその場を離れようかと立ちあがたとき、ネコは側溝に一度戻り、僕に「こっちに来て」と言うばかりにニャーと鳴きます。仕方ないなと、側溝に行くと、脇の土管からカワイらしいメスネコが出てきました。そして、二匹揃って何度かまとわりついてきた後、ネコ達は近くの広場に走って去っていくのでした。
 
私がアルジュニードを利用した翌日以降の2日間ほど、ネコ夫婦は側溝や広場で遊んでいましたが、私の姿を見るや否や駆け寄ってきて、1~2度まとわりついた後に遊びに戻るのでした。ゲイランなど男が1人で向かう場所、多少はやさぐれた気持ちになりがちですが、このネコ夫婦にホッコリするのでした。
 

数ヶ月後、再びアルジュニード駅に降り立つと・・・汚らしい1匹だけの野良猫がいた

数ヶ月後、再びシンガポールに戻ってきました。あのネコ夫婦はどうしているかなと少し気に留めながらアルジュニード駅に降り立ちました。
 
すると、側溝には、片方の耳がちぎれた汚らしいネコが、元気なさそうに横たわっていました。そう、あのオスネコのはずですが、とにかく薄汚れていて、上品さのかけらもない野良猫でした。
 
近寄ってみると体を起こし、こちらを警戒してか憎たらしい鳴き声で威嚇してきたが、すぐに静かになりました。そこで頭をよしよしと撫でようとしたところ、彼は身をかわし、さっさと広場の方に逃げて行ってしまいました。
 
この後もアルジュニード駅をたびたび利用し、彼が側溝にいることもありましたが、僕が近くに寄るとすぐに身をかわし、ただ1匹で土管の中に入って行ってしまう。もう奥さんネコが側にいる気配はありませんでした。


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