東南アジアでは物価がやや高め?なマレーシア、快適に格安に旅行するにはどれくらいの費用が必要になるのでしょうか。今回は、マレーシアを、格安に過ごすための旅の予算について考えてみたいと思います。

 

マレーシアの交通費は安い!カンボジアやラオスよりかえって安くつきます

アジアの発展途上国と比較し、マレーシアの経済規模は大きく、交通インフラ面は先進国に匹敵するものと考えられています。そんなに経済が進んだマレーシアですが、交通費(公共交通)は本当に安い!カンボジアやラオス、ベトナムなどと比べ、断然安いのがマレーシアです。

クアラルンプール:格安の鉄道路線が発達、GOKLという無料路線バスは旅行者にも使いやすい!

クアラルンプールではタクシーを使わなくても、公共交通機関だけで簡単に旅行ができます。なお、今回は「旅の予算」がテーマなので交通機関の説明は最小限に済ませます。

鉄道(電車)LRTは旅行者にとってもっとも使いやすい高架鉄道。クアラルンプール市内で旅行者が訪れるエリアをほぼ網羅している。初乗り料金は2017年12月現在でMYR1.0(約27円)から。当然、冷房がガンガン効いており、暑いクアラルンプールでは、涼むために乗るのもおススメ(?)。また、KLモノレールは、クアラルンプール一番のオシャレ繁華街「ブキッビンタン」へ行くのに便利な路線だが、値段はLRTよりも若干高め。
バス(GOKL)クアラルンプール市内を巡るのに、もっともおススメしたいのは、「GOKL」という無料路線バスです。GOKLは年々路線網が拡大しており、いまや旅行者が行きたい場所はこれだけで十分に行くことができます。例えば、チャイナタウンやヒストリックエリア、ブキッビンタン、KLセントラル駅などは、この「GOKL」だけを使えば、市内の移動費は実質無料!になります。

 
マレーシアにエアーアジアなどの国際線で到着した場合は、空港から市内中心部(KLセントラル駅)までリムジンバスを利用してください。料金はMYR10.0~12.0(約270~324円)で快適なリクライニングシートに座って来られます。これが、KLIAトランジットという空港鉄道を使うと同じKLセントラル駅までMYR35.0(約945円)もかかってしまいます。KLセントラルから、格安宿密集エリアであるチャイナタウンの最寄り駅「パサールスニ」まで、LRTでMYR1.0(約27円)です。
 
こうしてみると、クアラルンプール市内では、交通費はほとんど考えなくてもよいことが判ります。空港と市内の往復分交通費以外は、格安旅行を貫くのならGOKLを多用して無料、たまに鉄道に乗るとして、1日約108円(MYR4.0)もあれば十分です。
 

ペナン島:世界遺産指定地のジョージタウン内はやはり無料バス(CAT)が充実

私の旅行記でも紹介した通り、ジョージタウンでは「CAT」という無料バスが巡回しており、観光客もよく利用しています。なお、ペナン島内は「Rapid Penang」という公共バスが縦横無尽に走っていて、ジョージタウンからペナン随一のビーチリゾート(バトゥフェリンギ)まで、1時間ほど乗っても片道MYR2.7(約73円)です。また、ペナン空港からジョージタウンまでも同じMYR2.7です。ちなみに、格安宿エリアのチュリア通りはジョージタウンの中心街にあり、ジョージタウンのバスターミナル「コムタ」や「ジェッティ」から歩いてアクセスできます。
 
したがって、ペナン島を旅行する際も交通費はほとんど必要がない!チュリア界隈に滞在してたまにビーチリゾートへ行っても往復150円で済みます。
 

都市間の長距離移動:日本で言えば観光バス仕様なのに、3時間乗ってもMYR10.0(約270円)以内!

旅日記でもバス料金のデータを示していますが、ここでは、観光客が利用するであろう路線について、バス料金を記します。

■クアラルンプール→マラッカ:MYR10.0程度(約270円)
■ペナン(ジョージタウン/コムタ)→クアラルンプール:MYR40.0程度(約1080円)
■クアラルンプール→ジョホールバル:MYR35.0程度(約945円)

飛行機のビジネスクラスよりも快適なシートに座って移動しても、バスならこの料金で済みます(2017年夏現在)。ただ、マレーシア内のバスステーションは市内中心部から離れていることが多々ありますが、そこから市内までタクシーで移動しては意味がありません!市内バスに乗りましょう。
 

マレーシアの交通費まとめ:マレー半島を縦断しても約2000円で済む。安い!

これまで見てきた通り、「ペナン→クアラルンプール→ジョホールバル/シンガポール」と移動しても約2000円です。それに、マラッカやイポーを加えてもたかが知れています。バックパッカーの皆さんなら、きっとタクシーは利用しないでしょうから、マレー半島西海岸を縦断、1ヶ月くらいかけていろいろな街に立ち寄り観光をしても、交通費は5000円も用意すれば十分でしょう。 
 

宿泊費:マレーシアの格安宿は予約サイトで部屋を確保するのが一般的

クアラルンプールにはパサールスニ駅周辺のチャイナタウン界隈、ペナンのジョージタウンにはチュリア通りなど、著名な格安宿エリアがあります。そうした格安宿は、現在となってはほとんどが予約サイトで予約&支払いを済ませることができ、しかも、サイトを通した方が料金が安いため、現地で飛び込みで探す人は最近ではめっきり少なくなりました。う~ん、これも時代の変遷!
 

バックパッカーの方を含め、皆さんにおススメのホテル予約サイト



こちらのサイトは、予約時点では支払いの必要がなく、現地精算のホテルが多いのが特徴です。また、事前にクレジットカード情報を打ち込む必要がないホテルが多いのは評価が高いです。
 
 

ゲストハウス取扱件数が多い上に、ポイント制度が充実している点が私は好きです。無料宿泊までのハードルは意外に低く、私も何度も無料で泊まらせていただきました。
 
こうしたサイトで見ると、クアラルンプール、ペナンのいずれも1000円以内で泊まれる宿がけっこうヒットすると思います。ただ、その多くはドミトリーや、個室であっても狭く薄暗い部屋でバストイレは共同です。まあ、サイトのコメント欄や評価を参考に、自分にあった宿を探してください。ちなみに、チャイナタウンやチュリア界隈で1000円以内の個室なら、かえってドミトリーの方が居心地がイイかも、というのが私の意見です。
 

私の本当のおススメは、ビジネスホテルに1500円(MYR55.0)以内で泊まること!

私の旅行記を見ていただければ判っていただけるかな?、実は私の場合、バックパッカー御用達の「独房宿」は意識的に避けています。1500円以内で「独房宿」しか見つからない場合は別ですが、大半はビジネスホテル仕様の、温水シャワー併設のバスルームがついた広い個室に泊まっています。こうした宿を見つけるコツは、とにかく上記予約サイトのキャンペーン価格ですぐ押さえること、また、エアーアジア系列の「Tune Hotel」サイトをチェックすること、街に着いて1~2泊くらいはサイトで予約するが、それ以降は自分の足で探すことなどでしょうか。
ここだけの話し・・・バックパッカーが利用する格安宿は、メインユーザーが外国人のため、予約サイトに登録されている所がほとんど。それに対し、地元仕様のビジネスホテルは、地元の方がユーザーのため、かえって予約サイトに登録されていないことが多いのです。そこが狙い目で、特に地方都市などは、自分で直接交渉をするとディスカウントをしてくれることがなんと多いことか・・・という情報は、私の旅行記でも公開しています。
 

マレーシアの宿泊代:結論

クオリティにこだわらないバックパッカーは1000円以内で収まるはず。ただその場合は主にドミトリーになるが、朝食代が含まれていることが多いため、かえってGOO~D!。きれいな個室(ホットシャワーつきバスルーム併設)なら、1500円以内で見つけることを目標にしましょう。
 
 

食費:オイシイおいしいマレーシア、食費は3食で約400円(MYR15.0)程度に収めたいです

旅行記で費用細目を明らかにしましたが、概ねの食事メニューの料金を紹介します。
 
【朝食メニュー】
■ローティー:インド系朝食メニューでおなじみのメニュー。パンケーキ風ナンにカレー汁、これにミルクティをつけてMYR2.0(約54円)前後。
■ナシルマ:これもおなじみマレー風朝食。ライスに小魚、ピーナッツ、サンバルという少々辛いソースがついて、MYR2.0(約54円)程度。私はこれがかなり好きです。
■マクドナルドやKFCの朝食メニュー:日本でもおなじみのチキンや卵などの具材が挟まったマフィンにドリンクなどがついて、MYR5.0(約135円)程度。冷房の効いた席でゆったりとしたい場合におススメ。
 
【昼食、夕食メニュー】
■ナシカンダール:私が一番好きなメニュー、マレー風カレーライス。何種類かあるカレー惣菜をセレクトし、ご飯の上に乗せる。最後に、何種類もあるカレールーを上にかけてもらい出来上がり。野菜メニュー2~3品でMYR5.0(約135円)程度、肉や魚をつけてMYR10.0(約270円)程度です。
■チキンライス:日本人に人気のメニュー(海南鶏飯)ですね。MYR5.0~8.0(約135~216円)くらい。
■麺料理:ラクサなどの私が大好きな麺料理はMYR5.0(約135円)前後です。
 
大体この程度の値段なので、バックパッカーなら3食でMYR15.0(約400円)以内で済ませたいのが本音では。とくに、格安ドミトリーでは競争が激しいためか、簡単なトーストなどを朝食時に提供する所が多く、それで1食を済ませれば、2食分のMYR10.0(約270円)で十分1日の食費が賄えます。ただ、マレーシアには雰囲気の良いカフェも多く、そうした場所ではランチであっても、MYR10.0では足りません。私なら、1日MYR15.0~20.0(約400~540円)を計上します。
 
 

観光費:マレーシアでは意外に観光代は使わない

マレーシアではなんと無料で入れる観光施設が多いのです。例えば、上記写真で紹介するクアラルンプールの「テキスタイル博物館」、あれだけの充実した内容で入場料はFree!館内は涼しいし、とにかく何度も訪問しました。おススメです。他にも、日記で紹介した寺院や教会、洞窟など、ほとんど無料ですよ。まぁ、有料の場所でも入場料はMYR2.0(約54円)が大半です。
 
 

まとめ:マレーシアを旅するのに必要な予算
貧乏旅行に徹する方:1日1500円を用意すれば、とりあえずは大丈夫です

宿泊費はドミトリーで1日1000円以内に収まるでしょう。食費は朝食を宿で摂ることで2食に抑えられるはず、昼夕食と屋台でのお茶代金を含めて400円(約MYR15.0)以内で済むはずです。交通費は、クアラルンプールやペナンに滞在する分には、あまりかかりません。観光費用を含め、1日100円程度見積もっておけばヨロシイのでは。
これらを足し上げると、ちょうど1500円。これに、マレーシアを縦断するなどする場合、別途交通費を3000円~5000円程度見積もっておきましょう。

ホテルの個室+ホットシャワーにこだわりたい方は、1日2000円~2500円程度で旅行ができます

マレーシアの中級ホテルは、予約サイトが全盛の中で価格競争に陥っている感じがあります。したがって、広い個室でバスルームもそこそこ清潔、当然ホットシャワー付きといったホテルも、探せば1泊MYR50.0(約1350円)程度の場所が見つかると思います。まぁ、MYR50.0で見つからない場合、バスルーム共同の格安宿で我慢するか、MYR70.0(約1890円)まで予算を広げるかは、あなた次第といったところでしょうか。
食費は、3食で400円(約MYR15.0)程度にプラスお茶代にMYR5.0(約135円)を計上して、MYR20.0(約540円)を目安にしましょう。交通費と観光費は「貧乏旅行者」と一緒で1日100円ということで・・・
これらを足し上げると、1日の予算目安は2000円程度、2500円とすればかなり余裕のある旅ができるのではないでしょうか。
マレーシアを縦断する場合、これは先ほど述べましたが、別途3000円~5000円程度を用意しましょう。


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