コロナは収束どころかマスマス血気盛んな様子の今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。私はワクチンを2度打ち終えているぜ…とは言っても外出時には常にマスクを着用し、ディスタンスを極力守る日々。ただねぇ、旅を人生の喜びとする我が身としては、ワクチンを打っていることがどれほどの安心感をもたらしているか…しかしデルタ株隆盛のこの期に及んでは、ワクチン接種も免罪符としては弱い?

ワクチン接種を終えた2021年7月は、満を持しマンボウ適用前の栃木と茨城の安近短旅行(マイクロツーリズム)を実践、前回の長野旅行で実感した不感症体質を見事に克服したのでした。正直申し上げると、今回紹介する栃木県は東京からあまりに近すぎる上に小学校の頃のツマラナかった林間学校の記憶があり、旅の目的地として意識したことがなかったのです。日光の寺社仏閣と風光明媚な自然、鬼怒川での東武開発によるレジャーランド施設や温泉…興味がそそられません。というより、栃木ってそれ以外に巡る場所があるの?いやあるんです!しかも飛び切りのB級スポットが・・・、いま思い出しただけでも鳥肌が立ちます。

栃木県を代表するアイコンって”餃子”じゃないの?それじゃ不感症は治りません
湘南新宿ライナーに乗り降り立った地は宇都宮。言わずと知れた栃木県の県庁所在地ですが、いかんせん知名度が低い点は否めません。関東民で滋賀県や島根県の県庁を即座に言えない方が多いのと同様、関西民なら栃木県の県庁所在地を”う~ん、栃木市?”などと自信なく答える姿が目に浮かぶ。まぁただ餃子の街と言えば抜群の知名度を誇るのが宇都宮の特徴でしょう。


とりあえず宇都宮駅に降り立ったからには、餃子像を写真に収めなければ話しは始まりません。しかしねぇ、この像を見たからと言って何の御利益もなく、旅の不感症も当然治らず。


私が到着した日は小雨が降っていたため宇都宮駅ビル内で餃子をトライ、青源パセオ店に入る。焼餃子に加えネギ味噌餃子までがセットされた「青源セット」を注文、当然旨かったですよ。餃子うめぇ~と言っても、これだけでは宇都宮餃子の神髄は判らず。では次の店に行ってみよう!

翌日は宇都宮餃子の名声を世に知らしめた”正宗”宇都宮みんみん本店に向かう。整理券を発券し待つこと30分ほど、みんみん店内は町中華風情そのものでした。これは期待できるぜ!

焼餃子に水餃子に揚餃子と3種類の餃子をオーダーし、さすがに腹一杯のオヤジ。旨かったですよ~とお決まりのコメントは書きますが、私が生涯食べたうち最高の餃子かというと…。やはり餃子は物心つく前から家庭や地元の町中華で培った味覚がもっともスンナリくる味。宇都宮市民にとってのソウルフードが私にとってのソウルフードであるわけではない。そのほかの餃子店も巡ったが、それらは「青源」や「みんみん」よりも満足度が低い。これでは私の旅不感症が治るはずがない!

大谷資料館とその周辺で私の不感症が癒される
餃子パワーをもってしても私の旅不感症は癒されず、あ~このままでは日本国内どこへ行っても不完全燃焼のまま愚痴を言い続けているのかと思っていました。宇都宮で私の好奇心を満足させてくれる場所はないものかとネットを漁ったところ、大谷石の採石場をそのまま資料館とした場所があることを知り一気に胸湧く状態に。大谷観光一日乗車券を購入し、大谷エリアを巡ることにしました。

宇都宮市街地を抜けるとそこは大谷エリア、目的地の大谷資料館を訪れる前に大谷景観公園でいったん途中下車をします。バス停の前には渓流沿いの岩肌を臨む公園がありますが…


ここではバス停の向かいにある、いかにも工事現場然とした空き地に入ってみてください。そこに広がる光景は・・・まさに幼少時に見た戦隊モノの舞台そのもの、正義の味方〇〇レンジャーが巨大化した怪物を倒すとナゼか爆発炎上してしまうあの場所ではないですか。これはワクワク度が高し!

では大谷資料館に入場してみましょう。地下世界に降り立つとそこには巨大な暗黒のドームが…!

これほど巨大な地下世界が人工的に掘削されたものとは俄に信じがたいですが、それが人力で掘られたものとなると・・・ヒエェ~!

この光景を私の下手な言葉で表現するのは無粋な行為、とにかく私が感動した(!)というのは相当なことだとご理解いただけますでしょうか。大谷資料館スゴイゼ!


大谷資料館の周辺には大谷寺や大谷観音といった名所旧跡もあり、いずれも歩いて巡ることができます。時間に余裕がある方はこちらも併せて見学することをおススメします。

岩下の新生姜ミュージアムでめくるめく生姜の夢想世界(エロスあり)を巡る
栃木駅周辺には江戸時代の古い町並みが残り旧家や蔵をいま風のカフェに改築したオシャレ観光スポットが人気を呼んでいるらしいです。が、私はそうした場所には見向きもせず、ひたすら駅前から歩き目指すのは「岩下の新生姜ミュージアム」。噂には聞いたことがあるB級スポットですが、とにかく訪れてみないと、どれほど面白いか判りません。


まずは巨大バースデーケーキに加え、イワシカ(鹿)ちゃんやコウペン君のお出迎え。メルヘンチックでイイじゃないの、でもこの程度じゃまだまだ不感症が疼くのじゃ!


すると箸でつままれた巨大なオブジェが見えてくる。岩ロックと名付けられたピンク色の新生姜は、どう見ても…壁から突き出た生姜君たちも併せ下ネタ満載の部屋?まぁしかしピンク色の✕✕=まさに若者(学童)の象徴、まだ産毛すらも生えない子供の象徴なら、これぞ若々しく初々しい新生姜にピッタリはまるモチーフですね。

奥には新生姜くんが生活する部屋があるらしい。入場すると・・・

ソファーに座る新生姜くん。なんじゃこの世界観は…


床につく新生姜くん。この姿を見ていまだにエロ~と思うあなたは、おそらく子供時代の心を失ってしまっているね。純粋に新生姜たちがつくる夢想の世界を楽しみましょうよ。当然ですが、安っぽいコンサルやマーケッターみたいに「岩下のコーポレート・バリューが~ぁ…」なんて無粋な話を持ち出すことは厳禁です。

本棚に目をやれば某名作絵本『100万個の新生姜を食べたねこ』、夏目某や福澤某の名著『吾輩は新生姜である/新生姜のすすめ』、角川不朽の映画作品『時をかける生姜/セーラー服と新生姜』など名作の数々が並ぶではないですか(しかも字体にまでコダワリがある!)

いつの間に私も脳内では新生姜に変身、彼らと一緒にこの摩訶不思議な世界を堪能するのでした。


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