新疆ウイグル自治区にあるクチャ(庫車)はシルクロード・天山南路にある重要な交易都市で、オアシスに築かれた亀茲国(きじ)の中心だった都市。久保田早紀さんが歌い上げた「異邦人」(若い方は知らないですよね!名曲ですよ)の歌詞のままのイメージで、シルクロードの旅が始まったことを実感できる私は大好きな街です。
 
ただ、ここ数年は中国政府による「西部大開発」の号令とともに、街はどんどん現代化=華人化されてしまい、ウイグル情緒がどんどん消え去っています(余談ですが、カシュガル・・・昔の姿をご存知なら本当に悲しくなりますよ)。今回は、クチャ中心部のウイグル族の方が住む下町エリアを紹介、優しくステキな人々の素顔を伝えられればと思います。
クチャの街を旅行や観光で来る場合、多くは郊外にある「キジル千仏洞」や「スバシ故城」などのシルクロードに残る遺跡群を回ると思いますが、それは次回以降の記事で紹介します。
 

まずは、クチャ(庫車)中心部の歩き方

クチャも、他のウイグルの街と同様に今や漢化(中国化)が進みつつあり、中央アジアのような異国風情が消えつつあります。それでも、まだクチャらしい風情ある街を探索するのならば、まずは「団結新橋」を目指しましょう。ちなみに、グーグルマップでも「団結新橋」でヒットするはず。この小さな川にかかる橋(団結新橋)周辺はウイグル族の街として賑わいを見せています。

  • 団結新橋の周辺は、毎週日曜日には「日曜バザール」が開かれ、大変な賑わいを見せます。また、この周辺にはウイグル風情の飲食店が何店かあり、おいしいウイグル料理が食べられます。
  • 橋から北東はウイグルの下町風情が残るエリア。「クチャ大寺」(グーグルマップでは「庫車大寺」)を目指して歩いてみるのが良いでしょう。
  • 橋から東は「人民路」という道路名で、人民路を東へ歩くと大きな通りにぶつかる。ここから東は、華人によって開発されたクチャの中心街で、私的にはあまり面白くないエリア。
  • 人民路をさらに東へ2~3kmほど歩き「天山路」と合流した辺りに「烏恰農貿市場」という大きな市場があり、ウイグルの方たちの食事情が垣間見えます。
    また、近くには華人によってつくられた「ウイグル風情が味わえる」歩行者専用道があり、多くの飲食店が立ち並びます。中国各地で同様の「民族風情街」がつくられているが・・・、コメントは差し控えます。

 

クチャの下町をぶらつきながら、普段の暮らしを撮る
団結新橋の路地裏で撮った光景

普段の何気ない光景は平和そのものです。この辺りでは民家の扉も装飾が凝っており見応えがあります。
 

民家の庭先では羊をさばいていました。まあ中国を旅行すれば豚や鶏をさばく光景をよく見ますが、さすがここはウイグル、羊をさばく場面に出くわしたのは初めてかもしれません。しかも、腹から羊の胎児を引きずり出していた!これまでの平和な光景とは、あまりのギャップにビックリ唖然。
 

裏道のポプラ並木と小さなモスク。ウイグル族の居住エリアではごくありふれた光景ですが、都市部では開発の名のもと破壊され、その後ビル街が出来上がるというお決まりのトレンドが進行中。
 

路地裏では、まだまだロバ車が現役。ウイグル族のオジサマの優しい眼差しが印象に残ります。
 

別のお宅では、お茶菓子をご馳走になる

こちらのお宅、ブドウ棚がきれいだったので、家の外側から写真を撮影していました。
 

すると、老婦人の方が手招きしてくださり、家に招待をされました。お茶とたくさんの菓子(ドライフルーツやナッツ)を出していただきご馳走にあずかる。私が日本人であることを紹介すると、老婦人は一所懸命に片言の英語で話してくれました。また、いかにも学校で習った(ピンイン通りの)中国語で話しかけたところ、それにも応えてくれて、「まるで北京のアナウンサーみたい(な発音)だね」と言われるなど、楽しい時を過ごしました。感謝!
実は、今回以外でもお茶をご馳走になることは度々あり、ウイグルの方たちの優しさと、もてなしの心を強く感じました。
 

人民路の路地裏で撮った光景

街並みは変化を続けながらも、この当時はまだ人々の暮らしはさほど変わっていないのかもしれません。
 

ウイグルと言えばこのパン!焼き立てがとにかくオイシイ!
 

夜のパン屋さん、とても風情があるなぁ、とつい自分で言ってしまう。クチャの夜はさらに更けていき・・・そろそろ眠りにつくことにします。


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