小黄・黄崗と非常に伝統的なトン族集落(侗寨)の訪問を終え、次の目的地である岜扒・高増・平求に向かいました。この3つの侗寨は1本道に沿って数kmおきに並んで位置する集落で、とくに高増には高くそびえる立派な鼓楼があるらしい。ただ、今回の訪問で強烈な印象に残った出来事と言えば・・・なんといっても平求という集落で、ひょんなことから地元の方の結婚式に参加したこと!トン族の方々の伝統的な結婚式に参加したうえに、ご馳走までいただいてしまった。誰一人として知りあいの方がいない中で、結婚式に参加するなど当然初めての経験。しかも、トン族の方の伝統的な式の進行に感銘を受ける。私たちを結婚式に誘ってくれた方とは、何年か経った今でも交流があります。
 

岜扒を訪問

黄崗から再び小黄を通過し従江に戻る途中、岜扒や高増といった伝統的な集落を通ります。黄崗で十二分に満足し従江にまっすぐ戻ることを考えていましたが、せっかくの通り道なので岜扒に立ち寄ることに。
 

岜扒に降り立ちました。鼓楼がそびえ建つ集落にはやはり木造の住宅が大多数を占めています。
 

岜扒の人々。素朴な感じを受けますが、洋服を着ており、黄崗と比べると身なりがモダン。
 

鼓楼の各層にはトン族の伝統的な生活様式や世界観が描かれていて興味深い。
 

近くでは、もみ殻を脱穀中。ほぼ人力だけで作業を完結しています。
 

高増の鼓楼はお年寄り方の憩いの場

岜扒からは車で15分程でしょうか、高増に到着。すぐ近くにそびえる鼓楼が見えます。
 

こちらの鼓楼は集落の奥まった場所にあり、いいアングルで撮影できる場所が見当たらない。まあ仕方がないなぁ。ただ、この日に見たどの鼓楼と比べても群を抜く高さであることは一目瞭然かな。
 

鼓楼の中に入ってみると、地元のお年寄りの方が集まっている。鼓楼がここうした方のコミュニケーションの場として機能していることがよく判ります。
 

高増の隣村、平求でこの日最大のサプライズ!結婚式に飛び入り参加する

高増では鼓楼の撮影をしてすぐに出発、このまま従江までまっすぐ帰るものと思っていました。
 

車を走らせ5分程、すぐ隣の村「平求」ではなぜか花を飾った車が停車し、多くの方が風雨橋を渡っている姿が見える。これは結婚式かなと直感で判り、私たちの車を停めてもらいます。
 

列について行くと、車道からは気がつかなかった鼓楼の方へ皆さん歩いて行く。
 

すると、若いお姉さん方からお声がかかる。彼女たちは新婦さんの友人たちで、今回の参列者の一員。彼女たちから新郎新婦さん達に声をかけていただくと、ぜひとも私たちに一緒に参加して欲しいというアリガタイ申し出を受けます。ちなみに、この時、私たちは新郎新婦さんの姿を見ておりません。
 

結婚に際しての贈り物を続々と鼓楼の隣の建物に運び込む。これらの贈り物は、果たして誰から誰に贈られたものか確認をとることを忘れてしまった。伝統的村落では婚資の習慣も残されているかもしれず、そのあたりの実地調査もしておくべきでした。
 

参列に加わるお子さんたち、カワイイ~!
 

集まった贈り物をチェックする方々。籠の中身は、靴や布など日用雑貨が大半の様子。中には醤油やお酒も籠の中に入っていました。
 

女性たちが籠を肩にかけ荷物を運びこんでいる間、男性たちは宴会の真っ最中。私たちも当然のように誘われ、宴席に加わります。
 
こうした様子で、宴会は夜まで続くのでしょう。私たちがソソクサ帰ろうとすると引き留められてしまい、かなりのお酒を皆さんと一緒に飲んでしまう。その間、車のドライバーの方に差し入れを持っていくが、もうすでに呆れられていた。さすがに彼を宴席に誘うわけにはいかず申し訳ない!でもね、こんな旅のハプニングこそ楽しいものです。
 

最後に平求村の鼓楼と風雨橋を見て終わりにします。


<スポンサーリンク>