タイを生活者目線で観光する旅も、いよいよナコーンパノムに到着しました。このナコーンパノムはメコン川を臨む街で、対岸にはラオス・ターケークの街が広がる。この間は第3友好橋が架かり、バスで容易にタイ・ラオス間を行き来することができます。つまり、街なかの雰囲気はラオス…と思いきや意外、実はこの街ではベトナムのオーラがプンプンと漂っている。街のランドマークは「ベトナム時計塔」、街の目抜き通りSritep Rd.にはベトナム食堂が何軒かあり、手軽にベトナム風味の食事が楽しめます。
 

こちらがナコーンパノムの食堂でいただいたベトナム風味の軽食。1枚目は「バインクオン」、香港風に言えば腸粉です。これ、プルプル&モチモチの食感でオイシイ!しかも値段は安く、当時20バーツでかなりの量をいただけました。
次に2枚目の写真、これはベトナムの朝食でお馴染みのもの。パンとフライドエッグや中国ソーセージ、ミートボール、+オプションで後からステーキをガッツリいただく。朝からユッタリとボリューム飯とコーヒーで楽しむ、ウ~ン、至福の時間!料金は40バーツ(ステーキは除く)でした。
 
ちなみに、ここで誰もが思い浮かぶ疑問。ベトナムと国土を接していないはずのナコーンパノムの地で、なぜベトナム気分が堪能できるのか?まぁ、これはベトナム人が多く居住してしているからだが、それはなぜ?

これは中心街にある1960年に建立されたベトナム時計塔。

この道路標識は時計塔のそばにあり、ベトナムまで145kmと記されている。実は1960~70年代というのがキーワードでして・・・ベトナム戦争時、戦線はベトナムだけではなくラオスにも広がった結果、難民の方たちはラオスを抜けタイに逃れたのでした。ベトナムからの距離145km、ベトナム・タイ間の距離としては最短ではないが、かなり短いもの。当時はおそらくジャングルに占められたこのエリアを自らの足で逃れたご苦労、それを時計塔と標識は表しているものと言えます。
 

ナコーンパノムをほぼ歩いて散策する

この地とベトナムとの繋がりを見た後、街の散策に出かけてみましょう。

バスターミナルに到着、そしてホテル探し

私の場合コーンケンからバスで到着、所要時間は6時間弱といったところ。他にはバンコクやウドンターニなどからのバス便があり、ラオス・ターケーク行のバスもこちらから出発。サムロー(荷台が付いた三輪自転車)をつかまえ街なかに出ます。
 
サムローに指示し「イミグレーション」で降ろしてもらう。イミグレーションはメコン川沿いにあり、この周辺にゲストハウス~中級ホテルが密集していることはグーグルマップであらかじめ調べていました。そのうち、一番コスパが良さそうなホテルに向かう。

向かった先はSritep Hotel、箱が大きく満室で断られることはナイはずと踏む。部屋をチェックすると、かなり広く、エアコンやテレビ・冷蔵庫が付設。料金は1泊300バーツとのことで、宿泊を決定。
 

ナコーンパノムを歩いて観光する

私、メコン川が好きで、川沿いの街を精力的に巡るようにしています。この街でもメコン川に挨拶といきましょう。

まずはサムローで到着したイミグレーションのそばからメコンを臨む。対岸にはラオスの山々が怪しい姿を見せる。中国桂林から続くカルスト地形がこの地まで到達しています。そばにはナーガ像が(インスタスポットとして?)鎮座する。
 
川沿いには散策道が設けられ、イミグレーションからベトナム時計塔まで約500mほどの間をゆっくり散歩するのが楽しい。

こちらはベトナム時計塔にかなり近い場所にある「Wat Okat Si Bua Ban」、静かな寺院の境内で休憩をとります。
 

ベトナム時計塔の脇に来ました。昼はただ閑静な場所で大きな傘が横たえてあったが、これが夜になると雰囲気が一変。塔を挟んで数百mの間を屋台が埋め尽くすナイトマーケット、気分はお祭りウキウキ!
 

寺院はライトアップ、賑やかな即席遊園地は…誰もいなかった。寂しいぜ!
 
次は、川沿いのイミグレーションからベトナム時計塔とは逆、南に向け歩きだします。するとこの辺り、寺がかなり多いことに気がつく。イミグレーションから500mほど行くと、ナコーンパノムを代表する寺院「Wat Maha That」がありました。

このワットの見所はラオス様式の仏塔、私が訪れたときは修繕のための足場が組まれていたが、それでもこの仏塔の黄金と白のコントラストは美しいの一言。
 
話しがガラッと変わりますが、私にとって好きな街を決める要素の一つはステキなカフェがあるかどうか。とくに地方都市(いなか街)では、散策に出たときの休憩場所としてカフェの価値が高まる気がします。

この街にもそれなりに居心地の良いカフェをいくつか発見、いずれもメコン川沿い。とくに「Hug House」、このネーミングがイイじゃないですか。カフェ&ベーカリーなので過剰な(!)期待はせずに入店・・・すると予想通り、淡い期待は脆くも打ち砕かれる。おいしくパン&ドリンクだけをいただき、店を後にしました。


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