1か月間のタイ滞在期限を存分に楽しんだ者の次なる大きなミッションは、とにかく隣国にいったん出国すること…これっていわゆるビザランと呼ばれるものです。今回はメコン川の対岸にある街、タイ・ムクダハーンからラオス・サワンナケートに国際バスで移動しました。しかしねぇ、大河とはいいながら、この2つの街は川を隔てた対岸同士、仮に街同士をまっすぐ繋ぐ直線道路があれば徒歩25分といった場所なのに、これほど文化が異なるとは!言葉や通貨が異なるのは当然ですが、街の雰囲気やつくり、人々の態度や生活水準、食べ物など何もかもが違う!徒歩25分といえば東京で例えれば同じ区内、その程度の移動でこれだけの違いが味わえる…う~ん、旅の醍醐味です。
 

ムクダハーン~サワンナケート移動の様子を紹介

サワンナケートの街を紹介する前に、まずはタイ・ラオスを結ぶ国際バスを報告。また、サワンナケート・バスターミナルでは、ベトナム方面へのバス・タイムテーブルもチェックしました。

ムクダハーン・バスターミナル:いよいよ国際バスに乗車

こちらはタイ・ムクダハーンのバスターミナル。ホームに掲載された時刻表によれば、サワンナケート行バスは7:00~19:00までほぼ1時間おきに運行、とても利用しやすいダイヤ設定。
 

国際バスが入線。タイの地方都市ではロットゥー(ワンボックスカータイプの小型バス)が一般的なので、こうした大型バスに乗るのは久々のような気がする。とは言いながら、国際バスってこの程度の規模?という声が聞こえてきそう。まぁ一応、冷房は効いていますが・・・。都市内を走る路線バスの方が大きい車体なのは否めません。
 

バスは順調に走行し、タイ・ラオスを結ぶ第2友好橋を越える。この友好橋は日本のODAによりつくられ2007年に運用が開始、それ以前は連絡船で両都市を結んでいました。私は以前、タイ・チェンコーンとラオス・フエサイ間を連絡船に乗って国境越えをした経験がありますが、この間も2013年に橋が開通(第4友好橋)。こちらは中国とタイが建設費用を分担、時代の趨勢を感じます。

サワンナケート・バスターミナルに到着、まずは時刻表のチェックです

こちらの2枚の写真はベトナム方面への国際バス時刻表。ベトナムのフエやダナン、ハノイ行バスの時刻が掲載されています。また、ラオス国内ではビエンチャンやパクセ(1日2本)、アッタプー(1日1本)、セーコーン(1日1本)行バスが掲載されていたが、ビエンチャン以外は本数が少ない!
 

バスターミナルはかなり大きく、隣には広大なマーケットが広がっている。ソンテウが数多く停車しており、ホテルまでの移動の足の確保は楽です。ちなみに、バスターミナルを出た正面に何軒かビジネスホテルがあり、ラオスの通貨(キップ)を持っていなくても1泊400バーツ程度で泊まれる。これらのホテルは最近に建てられたものらしく、設備や清潔さに問題はナシ。コスパを追求するのならこのエリアに宿をとることもアリです。
 

サワンナケートの街をぶらつく

バスターミナルのそばはマーケットと新興商業地が連なっており、情緒は全くない。この街に来たのは初めて、せっかくなのでメコン川岸にほど近い旧市街(聖テレサ教会周辺)に宿をとることにします。
 

サワンナケートのランドマーク「聖テレサ教会」と「ワットサヤプーン」

サワンナケートの市街地をあらかじめ調べると、旧市街のランドマークに大きな教会があり、その周辺に安宿や食堂・レストランが多いことが判る。ソンテウのドライバーに教会を目指してもらいます(料金は20000kip:約250円)。

この教会の名は聖テレサ教会、白亜の美しい教会で、周囲は静かで落ち着いたスバラシイ環境。バスターミナル&マーケット周辺の騒々しさとは別世界の雰囲気に、この街が気に入りました。教会からほど近い、Souannavong Guesthouseに宿をとる。
 
荷物を宿に置き、街散策を開始。メコン川沿いに大きな寺院を見つけます。

こちらの寺院はおそらくワットサヤプーン(Wat Xayaphoum)、境内では仏像を鋳造したり磨いたりしている光景があり、しばらく見入ってしまった。
 

その街が好きになるかどうかは、オイシイ飯があるかどうかにより決まる

サワンナケートの大きな魅力は、ラオス国内でもかなりオイシイ地元ご飯が食べられる点だと思う。まずは街の目抜き通りペッサラート通り沿いにある定食屋から。

1枚目はタイでお馴染みのカオカームーですが、なぜか不思議に美味しく感じられた。そして絶品の味は2枚目のお粥です。ベトナム風のよく煮込まれたお粥ですが、具材に臓物がタップリ!ナコーンパノムで食べたお粥と双璧をなす味。
 

どんどんいきます、ワンタンメンとカフェケーキ。このワンタンメンは日本に戻ってからも時々思い出す、あーサワンナケート・・・また行くぜ。そして2枚目はガイドブックにも掲載されている有名カフェで、日本のNPO組織がプロデュースしたお店。バタークリームのケーキがとにかく懐かしい!街散歩の後の疲れを癒すマンゴーシェークも絶品でした。
 

サワンナケート最大の魅力は、メコン川の夕陽、そしてビール

サワンナケートにはまる方は多いと聞きますが、その最大の理由は夕刻になると判ります。

メコンの川べりには屋台が列をなしており、脇では地元の方が食事をとっている。そうした屋台からカワイイ女の子が店番をする店で焼鳥を買い込み、川沿いのテーブルに座る。ビール(当然ビアラオ)を注文し、その時を待ちます。
 

本日のスペクタクルショー、この日は夕陽が沈む光景は見られなかったが、キレイに焼ける空に思わず感動。何の因果でこの街に流れ着いたか、本来、日本で憂鬱な気持ちで働らくべき40代の者が、日々こんな贅沢な時間を過ごせることに感謝!
 

これは別の日の夕陽。対岸に広がるムクダハーンの街に陽は沈んでいく。地平線にしっかりと陽は沈んでいく。もう一度言います、これほど贅沢な時間を日々過ごせることに感謝し、この記事を終えます。


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