これまで東南アジア通を自認してきた私ですが、訪れたことがなかった国が2つあります。それはミャンマーと東チモール。ミャンマーについてはビザランでタチレクやコートンに足を踏み入れたことは度々あるが、それも日帰りでタイにとんぼ返り、これでは訪れたことにはなりません。2012年にオバマ米大統領のミャンマー歴訪後、西側への扉を急速に開放し始めたミャンマー。私もガイドブックを珍しく片手に持ち、初心者バックパッカーの気持ちでミャンマーの主要観光エリアを巡りました。

クアラルンプールから搭乗し降り立ったヤンゴンの街、ここはただでさえ暑苦しい上にハイテンションな活気に加え、夥しい車の渋滞・渋滞と騒音やいつまでも片されないゴミの山が妙に目立つ。しかし、急速な発展に伴う負の側面を差し引いても、街の光景や人々の優しさは魅力的で私のハートにぐさりと刺さる。うん、この感覚って懐かしいよ!20~30年前、私の人生を狂わせた(?)中国やタイなど東南アジアのあの頃とよく似た感覚が蘇りました。
 

近代と現代、旧型と新型が妙に混在し頭はクラクラです
ヤンゴンの街なかに残る、古いイギリスの残影

19世紀以降イギリスはビルマ(現ミャンマー)を植民地化したため、当時の建造物がいまに残るのは当然!まぁこれが、ヤンゴン中心街の街歩きに良いアクセントを与えています。
 
ヤンゴンのヘソと言えばスーレーパヤー、ここを中心に街が形成されていると言って過言はありません。

上記の写真はスーレーパヤーとその正面にあるマハバンドゥーラ公園(独立記念塔)を写したもの。ヤンゴン市民の祈りの空間と高層ビルが建つ首都の姿を映す、ステキな場所だと思いました。
 

ただ、この中心街と言っても最近に建てられたビルはけっこう少なく、多くはイギリス植民地時代の古い建造物を現在まで利用している。コロニアルな建物が織りなすステキな光景です。
 

繁華街の商業ビル群も植民地時代の古い建物。東芝の看板が掲げられたビルに入ると、(ミャンマー名物)僧侶ご一行様がタブレットやスマホを熱心に見ている。ジ・アンバランス!
 

ミャンマー名物、古い日野自動車製のバスに憧れのバスガイドさんを想う

ヤンゴン市内を走るバスには真新しい韓国製や中国製のものが多いのですが、それに混じり・・・

カッコイイっす!このHINOのエンブレム、まさに昭和30年代(私は生まれていませんが)、はとバスが花形だった時代を彷彿とさせます。ちなみに2枚目の写真はバガンで撮影したものでヤンゴンとは無関係でした。
 

街の若い女の子、キレイな顔立ちにタナカを塗りロンヂーを巻く彼女たちは美しい!

個人的な感想ですがミャンマーって美人が多いのですよ。この国が美人大国なのはタナカという植物原料の天然化粧品を顔に塗りたくっているから、だと思います。美容にタナカ、これ日本では・・・広まらないでしょうね。また、ミャンマーの方は老いも若きもロンヂーという巻きスカートを巻いており、これらの要素はエスニックポイント高し、ミャンマーにいることを実感します。キティちゃんのシャツを着るポップな女の子も、トラディショナルなタナカ&ロンヂーからは離れません。
 

街角の映画ポスターが妙にエロチックです・・・が、全くそそられない!

街角に貼られた映画ポスターの数々、その多くが単なるエログロなのが笑えます。

これらの映画、誰トクなんだよ!人魚姫など下半身が魚やヘビなら上半身は美女というのが一般的なのでは。それが、けっこうイイ身体の男・・・絶句です。2枚目の女性は、どういったマニアに訴求したものか、もはや理解不能。
 

ヤンゴンの食事事情、バックパッカーでもおいしい日本食にありつけます

ヤンゴンに滞在したのは正味2日間、その期間でレストランを行き尽くせるわけがありませんが、私がとった食事を紹介します。
 

まず初日、私はチープそうな日本食レストランがあると、勘違いしていないかどうか確かめに入る傾向があるのですが、ここは想定外に美味しく安い!寿司盛り合わせは確か300円もしなかった!
 

まぁ、日本食は一食に留め、ミャンマー料理のレストランで食事を2回ほどとる。オカズを肉と野菜で1~2品ほど注文すると、大量の生野菜&漬物がテーブルに運ばれる。メインの煮込み料理は、よくミャンマー風カレーと評されますが、スパイス感はほとんどなく、油に食材の味を移した煮浸し料理と言った方が良いでしょう。
 

昼食などは麺料理、モヒンガーやカオスエと呼ばれるものです。最初は軽食を出すカフェのような店で食べていましたが、翌日には道端の屋台風麺屋にチャレンジ。まぁお腹を壊すことはありませんでした。
 

発展の負の側面、ヤンゴンの場合

ヤンゴンの街で特に目立つのは日中の大渋滞です。この状態でタクシーに乗って移動する・・・発狂モノです。
 

裏道に入ると堆積したゴミの山がそこかしこにあり、悪臭がヒドイ!ゴミって溜めこんでしまうと回収するのがドンドン難しくなってきますよね。
 

ゴミの山があれば・・・カラスやハトの姿も街に目立ちます。ヒンドゥ寺院前の電線にとまったハト、いったい何匹いるのか数えてみたいが、たぶん無理でしょう。
 

道には人が溢れ、よく判らない工具も溢れ、歩くのが一苦労!
 
しかし、こうした街の光景って、東南アジアや中国をメインに歩いてきた私にとって妙に落ち着くのです。今やそうした国々では消えつつある光景がミャンマーで健在なことを知り、ホッと胸をなでおろすのでした。


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