オバマ前米大統領のミャンマー訪問以降、発展スピードを急速に上げたミャンマーは今や日米欧にとってもっとも注目度が高い国の1つ、東南アジア各国を拠点に旅をする私にとってもミャンマーはいつか訪れたい国でした。しかし、これまでビザランで何度かお世話になった程度で、タイと国境を接する街を日帰りで訪問したことがあったのみ・・・。ここは意を決してミャンマーに入国、ほぼ1ヶ月間、ミャンマーの主要観光地を旅行しました。ミャンマーの人々のホスピタリティーと街なかにある造形物のユニークなデザイン、これらの何とも言えない味わいに心打たれる旅となりました。

クアラルンプールから搭乗し降り立ったヤンゴンの街、ここはただでさえ暑苦しい上にハイテンションな活気に加え、夥しい車の渋滞・渋滞と騒音やいつまでも片されないゴミの山が妙に目立つ。しかし、急速な発展に伴う負の側面を差し引いても、街の光景や人々の優しさは魅力的で私のハートにぐさりと刺さる。うん、この感覚って懐かしいよ!20~30年前、私の人生を狂わせた(?)中国やタイなど東南アジアのあの頃とよく似た感覚が蘇りました。
 

バガンを訪れる大半のバックパッカーはニャウンウーという街に滞在すると思いますが、このニャウンウーからオールドバガンに向かう途中に、ほとんど誰も見向きもしない寺院が打ち棄てられたように点在します。しかもこれらの寺院に祀られる石像や寺院のフォルム自体が、もう奇怪!これってまさか悪魔の所業って思わずニヤついてしまいます。
 

ミャンマーを代表する観光地バガン。せっかくここまで来たからにはオールドバガンと呼ばれる城壁内エリアとその近隣に点在する寺院遺跡群を巡ることが目的、というかそれ以外の目的が考えつきません。確かにバガン城壁内の寺院はどれも規模が大きく見応えは十分、しかも狭いエリアに見所が凝縮しているため、観光がとても便利。一つ一つの寺院はいずれも個性的でスバラシイ・・・などと言っても、わたしゃ学者や寺院・遺跡マニアではありません。
 

前回記事までにニャウンウーやオールドバガンについて紹介したが、それ以外にもミィンカバーやミンナンドゥ村を含めかなりのエリアを周りました。しかしその大部分が記憶から欠落しているとなると、悲しいぜ!そこで、ここでは私がいまだに覚えているインパクトある寺院を、ガイドブックに掲載される有名寺院に限定し3ヶ所紹介します。
 

日々、自転車で周辺の遺跡群を探索するのにも疲れと飽きが生じてきました。そこでゲストハウスのご主人に相談したところ「ポッパ山」へ行ってみればというアドバイス。この地名は確かに聞き覚えがあり、突き出した山上に建てられた楼閣のような寺院の写真が記憶に残っている。ご主人の話しでは、シェアタクシーによるポッパ山ツアーは毎日出ており、料金は宿への送迎込みでK10000(2018年夏ではK14000前後=約1000円前後)。意外と安いよ~!即座にチケット予約を完了し、ポッパ山に出かけました。
 

バガンからインレー湖にバスで向かう途中で下車をした高原の街カロー。イギリス統治時代から避暑地として開発がなされた街で疲れを癒すのに打ってつけの街。ただ、これまでの行程で疲労がたまっているため、街なかを普段歩く範囲内で見てまわり、カローを存分に堪能しようと考えました。
 

噂に名高いピンダヤの洞窟寺院が期待に違わず強烈なインパクトを放つ!とにかくスゴイ場所なのに、メジャーな観光スポットとして認知されていないこと自体が奇跡なのです。とにかく私は言いたい、ピンダヤはミャンマーで必見の観光スポットなのだと。ピンダヤがメジャーになり切れない最大の理由は、アクセスが少々面倒だからでしょうか。とは言っても、マンダレーやバガンからバスで行く場合は一度の乗り換えだけなので、アクセスはとても楽なのです。
 

ピンダヤでは洞窟寺院以外で見所はあるのか尋ねたところ、明日は市場(五日市)が開かれるから、ぜひとも見ていけと勧められる。確かにマーケットはエリア固有のエスニックカルチャーに手軽に触れられる最良の機会。私もタイミングが合えば見逃さないようアンテナを巡らしていたが、このピンダヤのマーケット情報は押さえていなかった!う~ん、これは期待が持てます。
 

ピンダヤからインレー湖観光の拠点ニャウンシュエまでバスで移動しようと試みたが、なぜかバスが出発することはなかった。仕方がなくヒッチハイクでニャウンシュエまで移動。ミャンマーの方って本当に親切な方が多い!ニャウンシュエでは自転車を借りて街周辺を観光、なんとミャンマー産ワインを堪能しにワイナリーを目指します。
 

インレー湖クルーズ観光に出発。コースは「インデイン、イワマ、ファウンドーウー、カーペー僧院」などを巡る。出港早々、インレー湖名物”片脚上げ釣り漁師”に遭遇。彼はチップ目当ての観光漁師ですが、チップ額が少ないとチェっという表情ですぐに立ち去ろうとする。ところが中国人観光客が10ドルを差し出すと・・・小さな漁船の上を飛び跳ねるは網を頭上に持ち上げ振り回すは、アクロバティックな大サービスを繰り広げる。ふ~お金の力ってスゴイ!
 

インレー湖周遊で私がもっとも行きたかった目的地はインデイン。ここには無数に林立した仏塔に加え、朽ちかけた遺跡群や奇怪な石像が数多くあると噂で聞いたことがある。実際に見た石像は・・・噂通りミャンマーで見た中でもっとも禍々しい石像でした。ただね、ユーモラスで奇怪な造形は禍々しさといった負の印象というよりは、穏やかで円満な笑いがこみ上げてしまう印象がどうしても勝ってしまうのです。
 

インレー湖クルーズは本当に盛りだくさん、午後の行程は「カヤン族(いわゆる首長族)の水上集落を訪問、ファウンドーウー・パヤー(黄金仏と祭礼船)を参拝、伝統工芸(蓮織物)の工房を訪問、カーペー僧院を参拝」と忙しい内容。4ヶ所の集落に立ち寄りディープな観光スポットを見学する上に、長いクルーズでインレー湖上の人々の生活に触れる。安いツアー代金でこれだけ楽しませてもらっているのですから、余は満足ですよ。
 



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