初めてミャンマーを訪れた旅人にとって、黄金に輝く仏教寺院や巨大な仏像こそミャンマー観光のハイライトと言えるでしょう。ただ、私の場合バガンで1週間ほど過ごし寺院や遺跡を飽きるほど見たため、チョットやソットのものでは驚かない不感症体質になってしまった。う~ん、これは困ったものです。例えば、先に訪れたカローの洞窟寺院はインパクトが足りず、かなり不満が残る結果に終わる。私は刺激が欲しいのだ~!
 
噂に名高いピンダヤの洞窟寺院も、どうせカローに近いものかなと期待はせず訪問したが・・・これが期待に反し強烈なインパクトを放つ!とにかくスゴイ場所なのに、メジャーな観光スポットとして認知されていないこと自体が奇跡なのです。とにかく私は言いたい、ピンダヤはミャンマーで必見の観光スポットなのだと。
 

The road to Pindaya:ピンダヤへの道

ピンダヤがメジャーになり切れない最大の理由は、アクセスが少々面倒だからでしょうか。とは言っても、マンダレーやバガンからインレー湖の手前にある街アウンバンでバスを下車し、ピンダヤ行きに乗り換えるだけなのですが。つまり、一度乗り換えるだけなので、アクセスはとても楽なのです。
 

こちらはアウンバンで停車するピンダヤ行きバス。発車時間まで1時間ほどあったのでバス乗り場近くにある真新しいカフェで休憩をとっていたところ、かわいい子ネコが近寄ってくる。頭をなでると、これでもかとばかり喉を鳴らします=^_^=
 

アウンバンからピンダヤまでは約1時間の行程、美しい農村風景を見ながらバスは進む。
 

ピンダヤでは写真のMyitphyarzawgyi Hotel(ミッピャーゾウジー ホテル)の前にバスが到着する。ホテル探しに時間を取られたくないので、こちらにチェックイン。ホテルの前には小ぶりな湖(ピンダヤ湖)が広がるが、水質はイマイチでした。
 

驚愕のピンダヤ洞窟(シュエウーミン洞窟)

ホテルから洞窟寺院までは2kmほどの道のり。ゆっくり散歩しようと思っていたら、バイクタクシーの若いドライバーが強引な営業をかけてくる。値段交渉の結果K5000(約40円)にまで下がり納得、お兄さんのバイクに乗ります。
 

まだ洞窟寺院に入場していませんが、インパクトの大きさに期待が高まります

バイクで運ばれ降り立った場所は山の中腹、ピンダヤ湖や寺院の仏塔が眼下に見える。洞窟寺院の入口でしょうか、なぜか巨大なクモの像があり、タナカを塗った女性が記念写真を撮る…って、これが映えの観光スポット?まさか、ここも期待外れの残念観光地なのかと不安を抱くと・・・
 

いきなり目の前に現われた巨大な建造物!なんと洞窟寺院の入口に至るエレベーターなのです。たかが洞窟(失礼!)に行くのに、これだけ大きなエレベーターがつくられていることに驚き。屋外に設置されたタワー状のエレベーターって、日本国内でも珍しいのでは。
 

洞窟寺院に入場、黄金仏のおびただしい乱立姿に圧倒されっぱなし

エレベーターから降り洞窟入口に向かう…

巨大な洞窟内には、これまた巨大な仏塔と黄金仏像が鎮座する。とにかくスケールがあまりに大きく、ただ茫然と立ちすくむばかり。先に見たカローの洞窟寺院とさほど変わらないだろうと考えていた自分、恥ずかしいぜ!
 

しかも洞窟内は迷路状に通路が張り巡らされており、いったん目印を見失ってしまうと迷子状態、仏像の大海に溺れてしまうのは必至です。
 

どこを見ても黄金仏が瞑想する姿。アリガタイ仏様のはずですが、こうも数が多いと仏様の大波に押し潰されてしまう錯覚にとらわれる。怖いよ~!
 

洞窟の奥に歩を進めると、さすがに仏像の数は減ってくる。ただ、今後は仏像がどんどん奉納されていき、このエリアも仏像で埋め尽くされるのでしょう。アリガタヤ~オソロシヤ~!
 

水が染みだす黒い石柱に多くの方が手を触れる。ミャンマー版パワースポットですね。そして、ガイドブックで”見所”と紹介される黒い2体の仏像。これは「汗をかく仏像」といわれ、仏像の顔に浮いた「汗」を体に塗ると、幸福な未来と美が手に入るとのこと。ただ、僕はこの時点ではその事を知らず、「汗」を塗らなかった。まぁ迷信は信じません(強がり!)。
 

今、自分がどこをどう歩いてるのか判りません。ただ仏像に埋め尽くされた洞窟内をうろつき、時間の感覚も失われてきました。そろそろ不安を覚えた頃、見覚えのある場所にたどり着く。そう洞窟入口に戻ってきたのでした。とにかく無事に戻れて、ほっと一息をつく、これも仏様のご加護かもしれません。
 

ホテルへの帰路、こちらもオモシロスポットが点在する道

ピンダヤ洞窟の見学を終え大満足の私、帰りは歩いてホテルに向かいます。
 

洞窟下にある、仏塔が林立した寺院

洞窟の下に降りてきました。この寺院はバイクで降ろされた場所から眼下に見えていた寺院だと思われますが、仏塔が乱立する姿が特徴的。ただ、この寺院をさらにオモシロスポットにしているのは、入口にあるピッタインダウン像の愛くるしい姿でしょう。ミャンマーで数々のピッタインダウンを見ましたが、ここのものが私は一番好き!
 

スイカが並べられた美しい道

帰り道、山の方に目をやると、中腹に参詣道がずっと続いているのが判る。ここを参拝しようという気にはなりませんが、信心厚きミャンマーの方は、きっとこちらも巡るのでしょう。しばらく歩くと、路上におびただしいスイカが置かれている。この写真を撮り終えると、スイカ売りの方から声がかかる。まさか本気でスイカを売りつけようとは考えていないでしょうが、スイカを割る仕草をしたので、そそくさと退散しホテルに向かいました。


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