タイ東北部イサーン地方を巡る旅、オモシロスポットを求めカラシンに到達しました。ってカラシンってどこ?そんな街の名前は聞いたことがないよという方が大多数だと思います。『地球の歩き方』などのガイドブックを見てもカラシンの記述はいっさいナシ、つまり日本では有力な観光地として認知された街ではないということです。
 
う~ん、カラシンがなぜマイナーな位置づけになるのか私には理解ができない。カラシンからほど近いサハッサカン郡にある恐竜博物館(シリントーン博物館)は東南アジア最大級の自然博物館、この博物館を見学するだけでもカラシンに滞在する価値はあると断言します(実は私もこの恐竜博物館を目当てでカラシンに来たわけですが・・・)。しかもカラシン自体は閑静で落ち着きのあるタイのよくある地方都市を体現した街だが、意外にも観光でこうした街に滞在することは少ないもの。凡庸なタイ地方都市にある魅力をこのカラシンで楽しみたいと思います。
 

カラシンの位置関係と街のロケーション

今回はかなりマイナーな街を取り上げたので、カラシンの位置を地図で示すことから始めます。

これまでに巡ったナコーンラーチャシマやスリンを合わせて地図にはマークしてありますが、カラシン(表記上はカーラシン)は、イサーンを代表する都市ナコンラーチャシマ(コラート)とヴィエンチャンの中間辺りにある大都市コーンケンの隣りに位置する街。私の場合、スリンからロイエット経由で行きましたが、一般的にはコーンケンから頻発するバス(ロットゥーを含む)でアクセスする方が便利。コーンケンからは約1時間ほどで到着するはず。
 
地図で見ればお判りでしょうが、コーンケンからナコーンパノムやムクダハーンに通じるルート上にカラシンはあり、タイからサワンナケートなどのラオス南部に抜けようと考えている方には、カラシンは”骨休みをする”場所として絶好の街とも言えます。
 

上の写真はカラシンのバスターミナル、バンコクやイサーン各地からのバスが発着します。
 

バスターミナルで入手したカラシン市街地のマップを掲載します。青の矢印を2ヶ所書き足したが、南側の矢印はバスターミナル、北側の矢印は私が泊まったホテルを表しています。ちなみにバスターミナルからホテルまでは歩いて5分ほど、おそらく300mほどの距離では。ホテルのすぐ北側の交差点(徒歩3分ほど)が街の中心で、いくつかの特徴的な寺院やラックムアン(街の守護神を祀った柱と祠)があり、とても便利なロケーションです。
 

カラシンの宿泊ホテル、食事もGOOD!

マップで、バスターミナルから一番近い場所にあるホテルにとりあえず向かいます。

このホテルの名前は「Phaiboon Place Hotel」、値段は当時1泊450バーツで冷蔵庫やバスタブなど一通りの設備が揃う上とても清潔に保たれ居心地が良い。ただ欲を言えば、この値段なら朝食を含んで欲しいが・・・まぁここは地方都市、ロケーションの良さを考えれば450バーツも致し方がない。
 

ただね、朝~昼食についてはホテルの向かい側に、とても美味しい食事屋が2軒並んでいるので問題なし。まずは卵をおとした濃厚な鶏粥、翌日はモツを煮込んでいる割にサッパリとした味付けのスープ、いずれもウマし!
 

ホテルのすぐ北側にある交差点近くでは、オールドテイストが味になるレストラン兼バーを発見。実際、夜に飲みに行くが、いくら酔っぱらってもホテルまで徒歩3分!便利だなぁ。
 

では、カラシンの街歩きを開始します

マップを入手したので街歩きは簡単!ホテルから2~3分歩くと、もう街の中心部です。
 

タイで初めての街に来たなら、まずは「ラックムアン(Lak Muang)」で旅の安全を祈ります

街散策を始めるのはイイが、どこに行くか見当をつけていない場合、まずはラックムアンを見学することをおススメします。このラックムアンとは街の守護神を祀る柱のことで何と言っても”街の顔”。個性的な装飾が施されていたり、オリジナルな祠が建造されていることが多く見応えがあります。

カラシンのラックムアンは漢字で併記されている点がオモシロい。ただ、それ以上にオモシロかったのは廟のすぐ隣にヒンドゥー教の神々がかなり無造作に置かれている点。シヴァ神やガネーシャがかなり雑に扱われていますが、これでも神々の彫像、手を合わせなければ罰が当たるかもしれません。
 
しかしこうしたラックムアンの姿を見ると、仏教国タイのイメージが強いが、実は日本に近い習合(日本なら仏教と神道に加えキリスト教の習慣などが入り習合されている)の実態があるのではと思ってしまう。
 

ホテルの近隣ではもっとも大きな寺院「ワットクラン」

街歩きのランドマークはとりあえずはラックムアンとお寺。この辺りではワットクランがイチバン見応えがありました。

どうですか、金ピカのお堂と龍。つい最近に建造されたのか彫りも精巧です。
 

しか~し、金ピカの精巧さと比べ寺を護る守衛さんのトホホなお姿、このギャップに思わず”萌え”です。ツッコミどころは満載ですが、1つだけ言わせてもらうと、まずは口元!出っ歯口のまわりを緑色に塗られたヒゲのお姿がステキです。
 

カラシンの素朴な移動遊園地

タイをはじめ東南アジアの田舎町を散策すると時々見かける移動遊園地。このレトロな雰囲気が私は大好き!しかし、カラシンほどの(やや大きな)街で見かけるのは珍しいかも。

もう夕方、子供たちが押し寄せ遊んでいても良さそうな時間ですが・・・さすがはタイ、この状態で商売が成立するのでしょうか?観覧車に乗ってみたい気はするが、上まで到達したところで制御が効かなくなり振り落とされてしまう光景を想像し断念。
 

このメリーゴーランド(?)は、もはやB級芸術の域に達している。とりあえずはドラえもんやダンボを模したのでしょうが…。使い古されボロボロになったドラえもん、でもねヒゲのデザインが全然違うんだよね。しかもさぁ、ドラえもんモドキが横を向いてその腹に座るといったフォルム、別のドラえもんモドキはプロレス技をかけられたのかと思わせるほど反り返っていて・・・同情のあまり涙をボロッとこぼしてしまう人がいるかもしれません。
 
 
誰一人と客がいない中、けなげに動き続ける遊具たち。私自身は遊具に乗ることはなく誰か遊びに来ないのか30分以上は待ち続けましたが・・・遠巻きに見物する家族連れは何人かいたが、ここで遊ぼうとする人は誰もいませんでした。ボロボロの遊具にも遊園地のマネージャーにも同情の気持ちを抱きながら、先ほど見つけたバーに向かうことにします。


<スポンサーリンク>