タイ・ラノーンに滞在したのは、いったんミャンマーへ抜けてからタイに再び入国しなおす「ビザラン」が目的でした。ただ、ラノーンの街の居心地が想像以上に良く、いつしかこの街から抜け出すことさえ面倒に思えるようになる。しかし、さすがに滞在期限が迫る中、そろそろタイを出国しなければ不法滞在になってしまう!重い腰を上げて、ミャンマーへ越境することにしました。
 
ラノーンからミャンマーのコートーンまでは小さな船に乗り国境を越えるわけですが、この旅がまさにアメージング!おんぼろクルージング自体が旅の醍醐味の一つと言えるでしょう。しかも、ラノーンからほど近い汽水域を越えただけで全くタイとは異なる別世界にたどり着ける。やはり、コートンへのクルーズ旅は、ラノーンで最大のアトラクションでした。
 

ラノーンの港へソンテウで向かう

ラノーンの市場前に停まっているソンテウに声をかければ、コートーンへ向かう港まで行くクルマを教えてくれます。当時のソンテウ料金は1回の乗車で15バーツ。市場前から港まで直行で向かうソンテウが見つかればイイのですが、私の場合はちょうどタイミングが悪く、いったんサパンプラという場所まで行き、港へ向かうソンテウに乗り換えろとのこと。ソンテウ2回分の乗車料金として合計30バーツかかりました。
 
ソンテウで降ろされた場所から港までは歩いて5分ほどかかります。途中で不安になり道を尋ねます。

さすがミャンマーに窓を開いた街ですね、ここはまだタイですが、若いお姉さん方はタナカというミャンマー風化粧を施しています。顔つきもどことなく日本人に近く、親近感が湧きますね。
 

え、このオンボロ船で国境を越えるのですか?信じられな~い

お姉さんが丁寧に道を教えてくれたため、港にはすぐに着きました。出国カウンターには大勢の方が並んでおり、西洋人バックパッカーもかなり目立ちます。ただ、彼らが出国の様子を写真に撮ろうとしたら、すかさず国境職員により注意をされる。私たちは、カメラをいったんしまい出国手続きを終えました。
 
案内されるままにコートーンへ向かう船に乗り込みますが・・・

え、この船で国境を越えるのと一瞬思いましたね。クラビやパンガーで乗った日帰りツアーのボートと比べても、よほど小さいです。以前の私の旅行記では、タイ・チェンコーンからラオス・フエサイまでのメコン河・国境越えの様子を報告しましたが、あれは河岸から対岸へ渡るだけで、小さなボートでも違和感はありませんでした。ただ、ここは海を1時間ほど渡って行くのです。いくら外洋じゃないとはいえ、このボートで行くのは少々ビックリ。
 

ラノーンからコートーンまでのクルーズ旅が始まりました

これはラノーンを出港した直後の写真。大きな船団が停泊していますね。
 

この水域はまだ汽水域(淡水と海水が入り混じった場所)だと思われ、南国の美しい海というわけではありません。ただ、いろいろ”怪しい船”とすれ違うのは面白いです。船上生活者「モーケン」の船かな、なんて妄想するのも楽しいですね。まぁ、そうこうするうちに、ミャンマー域内に入った様子です。
 

コートーン港に降り立つだけで、そこがタイとは違う異国の地であることを実感!

コートーンの港に降り立つと、とくに何の表示もなく街と繋がっています。地元のタイorミャンマー系の方たちは街に繰り出して行くが、それに私たち外国人もついて行ってしまったら下手をすると不法入国扱いになってしまう。私たちは上記写真の建物に立ち寄り、入国手続きを行います。外国人がたむろしているので迷うことはないと思いますが・・・注意喚起ということで。
 

港の前の道を歩くだけでも、ここがタイとは異なることを実感。こんな大型のバギーカーもどきが公道を走行しているのを見たことがありません。
 

文字は当然ビルマ文字。丸っこい字体は明らかにタイ文字とは異なります。
 

コートーンの街をあてもなくうろつく

とりあえず、この街で一番の見どころを尋ねてみたところ、写真の時計塔らしいです。イギリス植民地時代に建てられた時計塔と言っていたはずですが、歴史の重みをなぜか感じさせないところがス・テ・キ。
 

興味のない観光名所を訪問するよりはマーケットを探索する方が、私には面白いのです。
 

コートーン最大の見どころは、タナカな人々と出会うこと!

暑いミャンマーの田舎町をあてもなく歩くのはパワーがいること、疲れてきたので食堂で茶菓子を食べることにしました。店番をする子は、(当然)タナカを頬に施しています。
 

市場にいる方たちも皆さんタナカをつけていますね。とくにそこのオバア様、顔全体に塗り付けているのは、あなただけですよ。カメラを向けると一所懸命に話しかけてくれて(通じませんが)、とてもかわいらしかったです。
 
 
コートーンの街を十分に堪能した私たち、そろそろラノーンを離れようと決意するのでした。


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